大阪で開催！笹岡由梨子の新たな展覧会「ポロニア × キュリー・マジック・ラボ」

笹岡由梨子の展覧会「ポロニア × キュリー・マジック・ラボ」

2025年6月15日から7月5日まで、大阪市中央公会堂にて笹岡由梨子による新しい展覧会「ポロニア × キュリー・マジック・ラボ」が開催されます。本展は、ポーランド文化を中心に据え、科学者であり移民として生きたマリア・スクウォドフスカ＝キュリーの人生を通じて、移動、記憶、身体、家族、といったテーマを深く掘り下げています。

イベントの背景と意義

この展覧会は、一般社団法人demo!expoが主催し、「Po!land ポ！ランド」という文化イベントの一環として行われます。大阪・関西万博でポーランドの魅力を伝えきれなかった部分をフォローするために企画され、若手アーティストである笹岡由梨子が選ばれました。彼女はポーランドとの深い関わりを持ち、今回の展示でその経験を表現します。

笹岡が自身の作品に取り入れるのは、ポーランド滞在中に受けた健康診断の記憶です。このテーマをもとに、家族とともに刺繍、木版、映像を用いた表現を行い、「関係性の実験室」を構築しています。個人の記憶と集団的な体験が交差する空間が創造され、訪れる人々に新しい視点を提供します。

「ポロニア」の意味

特に興味深いのは、「Polonia」という言葉が持つダブルミーニングです。これは、キュリーが命名した元素「Polonium」と、世界中に広がるポーランド系移民を指す用語であり、移動の力を象徴しています。移民としての経験が単なる喪失ではなく、新たなつながりや表現を生み出す機会となることが強調されています。