志賀高原の老舗旅館「ひがしだて」、大阪のホワイト・ベアーホテルズが新たに引き継ぐ

M&Aによる旅館の未来

長野県志賀高原に位置する旅館「ひがしだて」は、1960年から家族経営で繁栄してきたが、後継者の不在が影響し、事業承継を模索していました。その結果、M&Aを通じて大阪の株式会社ホワイト・ベアーホテルズに運営が譲渡され、新たな道が開かれることになりました。

このM&Aのサポートを行ったのが、M&A・事業承継支援プラットフォーム「BATONZ」です。バトンズは長野信用金庫と連携し、企業の後継者不在問題を解決すべく、異地域のマッチングを成功させました。

お互いの思いを繋いで

「ひがしだて」を譲渡したホテル東館の竹節浩史さんは、ホワイト・ベアーホテルズの代表近藤康生さんとの出会いを運命的に感じています。近藤さんは志賀高原との深い関わりがあり、地域への理解が非常に深いといいます。「この方に引き継いでもらえるなら」という信頼を持って、経営のバトンを渡しました。

一方、ホワイト・ベアーホテルズは、地方の再生を企業の使命として掲げています。近藤代表は、M&Aが地方再生に貢献できる大きなチャンスであることを強調し、より多くの宿泊施設を展開し成長を目指しています。そのために、「ひがしだて」が成功するモデルケースになればと願っています。

支え合いのネットワーク

この事業承継には、長野信用金庫の石坂力男氏も関わっています。彼は、後継者不在企業の支援を数多く手掛けており、地域間のマッチングの難しさを乗り越えたことに手応えを感じています。石坂氏は、「地方のホテルや旅館を建て直すことで地域を再生することが最も重要」と話しており、今回のM&Aはその一歩であると認識しています。

また、バトンズの鈴木安夫取締役CAOも、このディールを通じて金融機関とM&Aの新たな関わり方を見出しています。この取り組みは、各機関の役割分担を明確にし、効率良いサポートを実現したと言えるでしょう。

地方再生の希望を込めて

今後、ホワイト・ベアーホテルズは、「ひがしだて」を核にさらなる発展を目指します。この旅館が観光目的の宿泊施設として地域活性化に寄与することで、他の地域でも同様の取り組みが広がることが期待されています。地域の魅力を引き出し、多くの人々に愛される旅館を実現することで、持続可能な地方再生が可能になるでしょう。

このM&Aによって、新たな歴史が「ひがしだて」で刻まれることを期待しています。地域の皆さん、お客様と共に成長する「ひがしだて」の未来に、ぜひご注目ください。