待望の再々演! ミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』オーケストラ合わせレポート

2025年1月17日（金）から日生劇場で再々演を迎えるミュージカル『ラブ・ネバー・ダイ』。アンドリュー・ロイド＝ウェバーが手掛けたこの作品は、『オペラ座の怪人』の後日譚を描いたものです。2014年と2019年に行われた公演がいずれも好評で、常に完売を記録してきました。今回も豪華キャストが集まり、期待が高まっています。

1月8日、日生劇場の稽古場で行われたオーケストラ合わせには、キャストたちの緊張感と期待が入り混じった雰囲気が漂っていました。主なキャストが一堂に会し、初めてオーケストラと合わせるこの日、その様子を取材しました。

オーケストラ合わせの様子

開始の10分前には、キャストたちの発声練習が始まりました。大きな稽古場では、マイクの前に立つキャストたちがそれぞれ自分の楽曲を歌う準備を進めていました。しかし、キャスト同士の距離感やオーケストラの存在感から、大規模な公演に向けた緊張感が漂っていました。

やがて、舞台上のオーケストラが音を鳴らし始めます。指揮者の森亮平の手によって、楽曲「君の歌をもう一度」が流れ出すと、稽古場の空気が一変しました。ロイド＝ウェバー特有の豊かなメロディーが響く中、ファントム役の橋本さとしの歌声はさながら絵画のように場を彩りました。彼はファントムの切ない思いを切々と歌い上げ、場内の雰囲気を一層引き立てていました。

続く「コニー・アイランド・ワルツ」では、アンサンブルたちが多彩な声で華やかなハーモニーを奏でます。この過程では、オーケストラの演奏に合わせてキャストがどのように表現力を高めていくのか、試行錯誤が続きました。また、山口琇也音楽監督からは冷静な指示が入り、各キャストの実力を引き出す場面も見受けられました。

キャストの個性が光る

この日の稽古の中でも特に印象的だったのは、ラウル役の加藤和樹の表現力です。彼はラウルという複雑な役柄を深く理解し、感情の揺れ動きや悩みを豊かに表現していました。クリスティーヌ役の真彩希帆とも息の合ったパフォーマンスを見せており、二人の間にほのかな緊張感が漂っていました。

さらに、メグ・ジリー役の小南満佑子の歌声も印象に残りました。明るく力強い彼女の歌声と、春野寿美礼の存在感あるマダム・ジリーとの掛け合いが、観客を引き込む力を持っていました。