大阪・関西万博2025でマレーシアの中小企業が商談創出を目指す
2025年に開催される大阪・関西万博において、マレーシアの中小企業が大きな商談機会をつかむことを目指しています。この万博で、マレーシアから参加する中小企業は、約1,800万リンギット(約5億7,600万円)に達する商談創出を見込んでいます。この取り組みは、マレーシア起業家育成・協同組合省(KUSKOP)や中小企業公社(SME Corp. Malaysia)、セランゴール州開発公社(PKNS)、Kolam Emas Sdn. Bhd.の協力によって実現しました。
KUSKOPウィークと日本市場への挑戦
このプログラムは、2025年の「KUSKOPウィーク」(6月23日~28日)に合わせて行われ、マレーシアの中小企業が海外市場、特に日本市場への進出を果たすための支援が行われます。主催者であるSME Corp. Malaysiaは、この計画の一環として「日本向け輸出加速プログラム(EAPJ)」を開始し、30社の中小企業に対し、国際市場で成功するための知識やスキル、戦略を提供しています。その中から8社が選出され、万博の場で製品を展示し、ブランドの認知度向上と販路の拡大に挑戦します。
参加する企業は、ハラール食品、ヘルスケア、ウェルネス、消費財といった多様な成長分野を代表する企業です。特に、マレーシアはこれらの分野で注目を浴びている国であり、マレーシア製品は品質が高く、国際市場でも評価されています。
次世代の機会を探るプログラム
さらに、SME Corp. Malaysiaは、フランチャイズ分野の中小企業を対象にした「Next-Connecting Opportunitiesプログラム」を実施し、市場理解を深めることを目的としています。これは中小企業輸出強化プログラムに基づくもので、日本市場での事業展開を実現するための重要なステップとなります。
SME Corp. Malaysiaの最高経営責任者(CEO)であるMr. Rizal bin Dato'Nainy氏は、この取り組みについて次のように述べています。「輸出に挑戦する中小企業の準備体制を整え、世界に通用する企業を育成することを目指します。海外市場で新たな機会を見つけるためには、自ら積極的に動く姿勢が重要です。」「中小企業輸出強化プログラム」では、さまざまな輸出関連活動にマッチング助成金が提供され、柔軟かつ市場ニーズに即した支援を行います。
SME Corp. Malaysiaの役割
SME Corp. Malaysiaは、マレーシア起業家育成・協同組合省(MECD)の傘下に位置し、国内の中小企業・小規模事業者(MSME)の開発プログラムを実施する中心的な機関です。全国のMSMEにビジネスアドバイザリーサービスを提供する役割も担っており、1996年に設立されました。
SME Corp.は、競争力と強靭性のある中小企業を育成するために活動しており、2009年には「SME Corp. Malaysia」として再編成され、現在の形となりました。これからの国際市場での活動が大いに期待されるマレーシアの中小企業たちが、大阪・関西万博を機に新しい展開を切り開くことを楽しみにしています。