ゴツプロ!第十一回公演『流浪樹~The Wanderer Tree~』
2025年5月29日、ゴツプロ!の第十一回公演『流浪樹~The Wanderer Tree~』が東京・下北沢の本多劇場で幕を開けます。この公演は、東京にとどまらず、台湾・台北で開催される関渡アートフェスティバルにも参加する予定です。
本作は、日本と台湾の若者たちが戦争と統治の時代を生き抜く中での物語を描きます。異なる文化やアイデンティティを持つ彼らの交流を通じて、『人と人のつながり』を国境を越えて描く作品です。脚本・演出を担うのは、数々の演劇賞を受賞している中津留章仁氏で、豊かな表現力で物語が語られます。
出演者には、ゴツプロ!のメンバーや、台湾からの実力派俳優、張寗と黃冠智が名を連ねています。日台の共演は、文化交流の新たな一歩であり、実に意義深いものです。戦後80年という節目の年に、こうした交流が行えることを、プロデューサーの塚原大助さんも感慨深くことばにしています。「日本と台湾の絆は平和の未来を築くために重要」と、両国のさらなる結びつきへの期待を寄せています。
物語の背景
本作の物語は1943年から始まります。特別志願兵制度の導入により、台湾在住の日本人、宇津井剛志が訓練所で台湾人の陳志明と出会います。剛志は志明の皇民思想に感銘を受け、彼の姉、淑華と親しくなります。2人は訓練を受けた後、戦地へ向かいますが、戦後数十年の時を経て再会した時に、それぞれの人生に何があったのかが語られます。
戦後の歴史的な背景の中、日本人と台湾人の関わりを通じて「つながり」の大切さを描くこの作品。中津留さんは、戦争の影響から解放された今、作品を通じて後世へのメッセージを届けることが重要だと訴えます。「非戦のバトンを次世代へ」と、その想いは演劇の舞台にも込められています。
上演情報
公演は2025年5月29日から6月8日まで、全12回のステージを予定しています。チケットは3月1日より先行販売が開始され、3月22日から一般販売も行います。各種割引も用意されているため、若い世代から多くの方々に観てもらいたいという願いが込められています。
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作・演出: 中津留章仁
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出演: 内田裕也、浜谷康幸、佐藤正和、泉知束、渡邊聡、台湾の張寗(Chang Ning)、黃冠智(Akira Huang)など
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日程: 2025年5月29日(木)〜6月8日(日)
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会場: 本多劇場(東京都世田谷区)
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チケット料金: 一般 7,000円、先行割引 6,000円、U-25割引 4,000円など
公演の詳細やチケット購入の情報は公式サイトをチェックしてください。
【公式サイト】
https://52pro.info/
まとめ
ゴツプロ!が描く『流浪樹~The Wanderer Tree~』は、戦後の日台関係を見つめ直す良い機会です。文化の違いを超えた仲間意識を強める物語を、ぜひ劇場で体感していただきたいと思います。観客一人ひとりがこの作品を通じて感じ取ることができるメッセージは、きっと心に残ることでしょう。