ピクノジェノールの新知見
2025-12-08 13:46:11

ピクノジェノールがもたらすオートファジー活性亢進と血管機能強化の新発見

ピクノジェノールがもたらすオートファジー活性亢進と血管機能強化の新発見



はじめに


大阪を拠点とする小林製薬株式会社は、ピクノジェノールⓇ(フランス海岸松樹皮エキス)がオートファジー(細胞内の老廃物を分解して再利用する仕組み)を活性化することを発見しました。この研究成果は、2025年12月に大阪で開催される「脳心血管抗加齢研究会2025 第21回学術大会」にて発表されます。今回は、この新たな発見がもたらす可能性について詳しく解説します。

研究の背景


加齢などに伴い、体内のオートファジー活性が低下することで、動脈硬化や脳心血管疾患のリスクが高まることが知られています。このことから、オートファジーの活性を維持することが、これらの疾患の予防や治療に重要であると考えられています。これまでに、ピクノジェノールⓇには血流改善作用があることが報告されており、今回の研究はそのメカニズム解明に挑むものでした。

研究結果のポイント


本研究の中で、ピクノジェノールⓇがオートファジーを活性化するだけでなく、その制御因子であるTranscription Factor EB(TFEB)を活性化させ、リソソーム関連遺伝子の発現を促進することが明らかにされました。この結果は、オートファジーの活性亢進がピクノジェノールの血流促進作用に関与していることを示唆しています。

ピクノジェノールのオートファジー活性亢進作用


研究では、HeLa細胞を用いて、ピクノジェノールⓇのオートファジー亢進作用を評価しました。具体的には、tandem-fluorescent LC3 assayを通じて、同エキスがオートファジーの活性を高めることが明らかにされました。特に、細胞老化を誘導した血管内皮細胞においても、ピクノジェノールⓇを処理することで、オートファジー活性が回復することが確認されました。

TFEBの重要性


TFEBはオートファジーを制御する主要な転写因子であり、細胞内の不要物の分解を促進します。ピクノジェノールⓇで処理した細胞では、TFEBが細胞核内に増加し、リソソーム関連遺伝子の発現も上昇していることが確認されました。このことから、PFEB活性がオートファジー亢進に寄与していることが示されています。

今後の展望


本研究の成果は、ピクノジェノールⓇが血管機能を向上させるメカニズムとして、オートファジーの活性亢進が関与している可能性を示唆しています。さらに、オートファジーの役割は血管に限らず、他の生理機能にも関連していることから、ピクノジェノールⓇには新たな健康効果が期待できるかもしれません。今後のさらなる研究によって、より詳しいメカニズムや応用が探求されることが望まれます。

まとめ


ピクノジェノールⓇのオートファジー活性亢進作用に関する本研究は、新たな健康促進成分としての可能性を秘めています。血管機能の強化だけでなく、広範な健康効果への理解を深めることが期待されており、今後の研究に注目です。


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