新たな笑いの考察がここに
2025年12月17日、出版社の新潮社から落語家・立川志らくの新著『現代お笑い論』が発売されました。この本は、志らくが90組の芸人のスタイルを深く掘り下げ、現代の「笑い」を分析した作品です。
約300ページに及ぶ深い考察
本書は、志らくが担ったM-1グランプリの審査員としての経験から生まれた、独自の視点で「笑い」を論じており、これまでのテレビや舞台で見てきた「笑い」の数々を、持ち味である辛口の視点から描写しています。M-1グランプリは、島田紳助がプロデュースし、松本人志が育てたとされる、日本のお笑いシーンにおける重要なイベントです。この大会がもたらした「笑い」の革命についても、志らくは「イリュージョン」の概念を軸に語っています。
文化的な背景の中に見る「志らく枠」
志らくは自身の「全身落語家」という立場から、社会で起こる現象やトレンドを平等に見つめ、特に新しい笑いの形を確立した芸人たちを応援することに貢献してきました。彼が言うところの「志らく枠」は、何か無形の魅力がある芸人たちを指し、彼らのスタイルが時代と共にどのように変化してきたのか、その理解を深めるきっかけとなります。
これからの「お笑い」を考える
「なんだかわからないけど面白い」という感覚は、単に漫才のテクニックや演技力だけでは説明しきれない部分も多く、志らくはそれを「イリュージョン」という概念で表現します。イリュージョンとは、見えない何かを強く感じさせる仕組みのこと。志らくはこの視点から、90組を分析し、各々のユニークな「笑い」のヒントを探ります。これにより、読者は自ずと、「現代お笑い」の深い部分を知ることができるでしょう。
目次を見てもわかる情報量
本書の目次には、M-1グランプリに込められた意義や、芸人同士の関わりの中で生まれたエピソードまで、多岐にわたる内容が並んでいます。志らくは自らの経験を活かしながら、知識を深めさせるために厳選された情報を提供しています。
結び
『現代お笑い論』は、志らくの豊富な経験をもとにしたユーモアのある論考であり、初めて彼の名前を知る人も、既にファンの人も楽しめる内容です。お笑いファン必見の一冊として、ぜひ手に取ってみてください。