奈良市立富雄北小学校での弦楽器体験が子どもたちの心を動かす
9月9日、奈良市立富雄北小学校で行われた音楽体験イベントには、小学2年生約80人が参加しました。このイベントでは、バイオリンを中心とした弦楽器の試奏体験と演奏鑑賞が行われ、子どもたちの音楽への興味や感性を育む貴重な機会となりました。
音楽を通じて豊かな感性を育む
この体験事業は、奈良市内の9つの小学校を対象にした試行プログラムで、普段触れることの少ない弦楽器に直接触れる機会を提供することを目的としています。プロの演奏を生で聴くことで、児童たちの音楽への愛情を育てる狙いが込められています。実際に、参加した児童たちは楽器の音色に耳を傾けたり、手拍子をしたりするなど、音楽を楽しむ姿が見受けられました。
体験を終えた児童たちは「楽しかった」「もっと弾きたい」と感想を語り、興味を持って音楽に向き合っている様子でした。
事業の背景と目的
奈良市は音楽を通じて地域の文化活動を活性化させる取り組みを進めており、「Japan National Orchestra(JNO)」との協力により音楽の魅力を発信しています。この取り組みが好評であったことを受け、弦楽器体験事業がスタートしました。児童たちにとって、音楽が身近に感じられる体験を提供する重要なステップとなります。
初めての楽器体験の様子
当日は、視聴覚室で経験豊富な弦楽器トレーナー4名が児童たちをサポートしました。トレーナーは、楽器の使い方を丁寧に教えながら、児童たちが自分のペースで楽器に触れ、演奏する楽しさを知るきっかけとなったのです。演奏するアニメやクラシックの楽曲は、子どもたちの興味を引き出し、生演奏を通じて音楽の美しさを伝えました。
将来に向けての音楽教育
弦楽器トレーナーは一般公募から選ばれ、多くの応募者の中から富雄北小学校での体験を担当しました。それぞれがプロとして活動しているだけでなく、教育者としても活動しているトレーナーたちから学ぶことは、子どもたちにとって貴重な体験と言えるでしょう。バイオリン、ビオラ、チェロを教えるトレーナーたちは、その経歴や実績も素晴らしい方々です。
参加したトレーナーの紹介
大橋ひさ
兵庫県立西宮高等学校音楽科を経て、フランスの音楽院で学びました。現在はフリー奏者として活動し、音楽教育にも熱心に取り組んでいます。
瀬田ひとみ
国立音楽大学出身のヴァイオリニストで、室内楽活動など幅広く音楽に携わる若手の実力派トレーナーです。
福井優希
京都市立芸術大学を経て、優れた実績を持つ若手ヴァイオリニスト。多くの舞台を踏んでいます。
清水絵理
奈良市出身で、弦楽器の演奏活動を行うヴィオラ奏者。大学での弦楽専攻を修了し、地域の演奏活動にも積極的です。
曲目紹介
演奏鑑賞では、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」や、シュトラウスの「ラデッキー行進曲」などが演奏され、児童たちはそれぞれの楽曲の魅力を楽しみました。音楽に触れることの楽しさを知った彼らは、この経験を通じて音楽の世界に一歩近づくことができたのです。
まとめ
音楽を通じて子どもたちの感性を育む奈良市の取り組みは、参加した児童たちにとって新たな知識と経験をもたらしました。今後の音楽教育の発展が楽しみです。このような体験が続くことで、多くの子どもたちが音楽の大切さを理解し、将来にわたって音楽を愛する心を育むことが期待されます。