岡山大、全合成成功
2025-12-21 22:06:29

岡山大学が世界初の喜界島ビスインドールアルカロイド全合成を達成!

岡山大学が喜界島ビスインドールアルカロイドの全合成を達成



2025年12月21日、国立大学法人岡山大学は、喜界島ビスインドールアルカロイドの全合成に世界で初めて成功したことを発表しました。この研究は、同大学院医歯薬学総合研究科における創薬有機化学分野の徳重慶祐大学院生と阿部匠講師によって行われました。

喜界島ビスインドールアルカロイドは、2005年に喜界島の紅藻ソゾノハナ(Laurencia brongniartii)から単離された天然物で、高い反応性を持つ複雑な構造をしています。この化合物は、高い毒性を持つがん細胞に対する抗がん効果や抗炎症作用、抗菌活性が報告されていますが、これまで全合成は達成されていませんでした。

画期的な合成戦略



著者らは、反応性の高い原子を置き換える「松の木柱戦略」を採用することで、反応を一時的に抑制しつつ、選択的に置換基を導入することに成功しました。具体的には、水素原子をハロゲン原子に置き換え、反応終了までその状態を保つことで、難易度の高い合成を可能にしたのです。これにより、喜界島ビスインドールアルカロイドの全合成が実現しました。

新たな医薬品開発の可能性



今回の研究結果はアメリカの化学誌『Journal of Natural Products』に発表され、今後は合成した天然物の薬理作用の解明や、同様の技術を応用した新たな類似体の合成に取り組む予定です。C3’N1ビスインドール骨格を持つ化合物に関連した新たな医薬品の開発が期待されています。

喜界島の出身である徳重大学院生は、本研究を通じて地元に貢献できることを強く願っており、研究に取り組んだ日々の成果を大変喜ばしく思っています。その苦労を乗り越えた先に、医薬品候補となる化合物が見出されることを期待しています。

まとめ



岡山大学の研究成果は、日本国内外における医薬品開発において重要なステップとなり、今後の展開から目が離せません。特に、喜界島ビスインドールアルカロイドの全合成に成功したことにより、新たな薬理研究が進展し、患者の期待に応える医薬品が開発されることが期待されています。岡山大学の今後の活躍に大いに注目です。


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