高速バスドットコムがAI音声ボット導入で顧客サービスを向上
大阪を拠点とする高速・夜行バスの予約プラットフォーム「高速バスドットコム」が、AI音声自動応答システム「MOBI VOICE(モビボイス)」を導入しました。これにより、24時間365日いつでも電話での問い合わせに応じることが可能となり、利用者の利便性が大きく向上しました。
導入の背景
観光業界の需要が高まる中、通話による問い合わせは依然として高い人気を誇ります。しかし、電話窓口の対応は営業時間に制限されるため、深夜や休日の急な対応が求められる場合、これまでのシステムでは利用者のニーズに応えきれない現状が存在しました。オンライントラベル株式会社は、こうした課題を克服すべく、「MOBI VOICE」の導入を決定しました。
システムの概要
「MOBI VOICE」は、AI技術を活用し、電話での問い合わせを自動で処理するボットシステムです。一般的な自動音声ガイダンスと差別化され、利用者の話した内容を解析して必要な手続きを進めたり、オペレーターへの引き継ぎをスムーズに行うことができます。これにより、電話での待ち時間をなくし、迅速な対応が可能になりました。
導入の成果
2025年7月に発表されたデータによると、月間の電話問い合わせ件数は前年比約1.3倍の8,185件に急増しました。その中で、34%にあたる2,768件をAIボイスボットが対応し、夜間・休日の対応負担を大幅に軽減しました。また、人的負担も減少し、通話対応の人員数も全体で約27%の削減が実現しました。
この成果により、より多くの問い合わせを効率的に処理できる体制が整い、業務の生産性向上に寄与しています。さらに、スタッフが蓄積した余剰時間を他の重要な業務へ利用できるようになり、全体的なパフォーマンスの向上につながっています。
今後の展望
高速バスドットコムは、この取り組みを皮切りに、さらなるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を進めていく方針です。今後の計画としては、FAQサイトの改善や新たなAI技術の導入が考えられており、利用者が必要な情報をより簡単に取得できるよう努めています。現在進行中の取り組みが、顧客体験(CX)の向上にどのように寄与するのか、今後の展開に注目です。
最後に
こうした革新的なサービスの導入は、単に企業の効率化だけでなく、顧客の利便性向上にも直結しています。今後も「MOBI VOICE」は、高速バスドットコムの顧客満足度をさらに高めるために重要な役割を果たしていくことでしょう。旅行や交通業界におけるAI技術の導入は、業務の未来を切り拓く可能性を秘めています。これからの進化に期待が高まります。