岡山大学の新たな挑戦 - TCカレッジ入学式と技術職員の未来
2025年4月14日と15日の二日間、東京科学大学の大岡山キャンパスにて、岡山大学の「令和7年度TCカレッジ入学式」が実施されました。この重要な式典では、岡山大学の総合技術部から医学系技術課の井澗美希技術専門職員と機器分析・動植物資源技術課の藤井匡寛技術専門職員の2名が医工系TCコースに入学しました。また、彼らはCFC(コアファシリティセンター)業務の見学にも参加し、技術者としてのスキル向上を目指しています。
TCカレッジとは?
TCカレッジは、東京科学大学が主導する高度技術専門人材(Technical Conductor:TC)の養成を目的としたプログラムであり、全国の大学や企業から多くの受講生が集まります。現在は8つのコースがあり、各分野に特化したカリキュラムが提供されています。岡山大学は2022年度からサテライト校として参加し、令和6年度には初めて他大学の受講生を迎え入れることができました。
今年度は、10大学1企業から過去最多の28名の受講生を迎え入れ、群馬大学からも技術専門職員が入学しました。これにより、岡山大学と他校との連携がいっそう強化された形となっています。
CFC業務見学の意義
TCカレッジの入学式後、受講生たちはCFC業務の見学を行いました。この見学では、東京科学大学が保有する貴重な機器の紹介がなされ、その機器を地域や国際的な研究活動にどう活用できるかについて学びました。技術職員として必要な広範な知識や工夫も、業務の中で体験的に学ぶことができたようです。
井澗技術専門職員は、TCカレッジでの学びを通じて「岡山大学だけでなく、日本全体の技術職員の進化に貢献したい」と述べ、藤井技術専門職員は「専門の生物学に加え、工学の知識を活かして研究支援に繋げていきたい」とコメントしました。両者の言葉は、今後の技術職員としての役割に対する意気込みを表しています。
岡山大学の取り組みと期待
岡山大学は文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の一環として職員の高度化を進めています。このTCカレッジもその一要素であり、技術職員が自立した思考を持って行動できる人材へと成長することを目指しています。
佐藤法仁副理事・副学長は、イベントに関わったすべての人々に感謝の意を示し、技術職員たちの成長をモデルケースとして取り組んでいくことを強調しました。その結果として、岡山大学は地域の未来に志を持つ技術職員を輩出していく考えです。
技術職員は、大学の「研究大学」としての価値を継承し、地域や地球環境に貢献するべく活動を続けていくことでしょう。岡山大学は引き続きTCカレッジを通じて、技術職員の高度化に力を入れ、社会変革に向けた様々な取り組みを推進します。これからの岡山大学とその技術職員の挑戦に、期待を寄せていきましょう。