大阪で体験する新しい防災教育「防災メタバース」
2025年9月11日と12日、XR業界の最大規模のイベント「XR Kaigi Hub in 大阪」が開催され、そこで注目を集めたのが株式会社Meta Heroesが開発した「防災メタバース体験」です。この取り組みは、バーチャルな空間でリアルな災害から学び、身を守る力を育てることが目的で、参加者から高評価を得ました。
多くの来場者が集まったXR Kaigi Hub
このイベントには、延べ250名以上の来場者が集まりました。XRやメタバースに対する関心の高まりが感じられ、参加者は自身の身近な問題として防災を捉えられるようになりました。Meta Heroesのブースでは、人気ゲーム「Fortnite」を活用した防災メタバースが展示され、地震や火災、水害などの災害シミュレーションを体験することができました。
子どもから大人まで楽しめる体験
特に、参加者からは「ゲーム感覚で学べるので、子どもにも伝わりやすかった」「災害の怖さをリアルに感じられた」という声が寄せられ、多くの家族連れが訪れる等、参加者層の幅広さが特徴でした。防災メタバースの体験を通じて、子どもたちが実際の災害への理解を深めたことで、イベントの意義を実感しました。
今後の展望と教育の場での活用
今回のイベントを通じて、Meta Heroesは、防災の知識を身につけるためのメタバース利用に高い期待が寄せられていることを実感しました。しかし、学校教育や企業研修、防災訓練現場で継続的に運用するためには、さらに多くの機能強化が求められています。これには、体験のカスタマイズ性や多言語対応、参加データの分析などが含まれます。
現場での実運用に向けて、次のような展開を進める計画も発表されました:
- - 教育・防災分野への導入拡大:学校や自治体と協力し、防災訓練や授業に組み込むプログラムの開発。
- - 地域課題との連携強化:各地域の災害リスクに応じたオリジナルのメタバース空間を構築し、防災計画や観光施策を関連付け。
- - グローバル展開:アジアなどの防災先進地域との共同開発を進め、国際展示会で防災メタバースモデルを発信。
- - AI・データ活用の進化:参加者の行動データを分析することで、個別に最適化された学習体験を提供する。
Hero Eggの教育の取り組み
また、「Hero Egg」という、メタバースやAIを学べるDX教育施設も、一環として設立されています。この施設は、2024年に大阪・なんばにオープンし、子どもから大人までが共に楽しみながら最新の技術にふれ、学べる場を提供します。特に、無償で教育の機会が提供されることが強調され、経済的な制約なく挑戦できる機会を目指しています。
まとめ
Meta Heroesは今後も「遊びながら学べる防災体験」を通じて、地域社会の持続可能な発展に貢献し、誰もが未来を切り拓く「ヒーロー」になれるよう、さらなる取り組みを進めていきます。参加者たちが災害に備えて知識を深めることができるこのメタバース体験は、教育の新たな形として、今後も注目されることでしょう。