企業と高校生が手を取り合う「NEXT SENSEI」が実施した出前授業の全貌
2025年4月19日、浜松学芸高等学校で、企業研修と学校教育の融合を目指す教育プロジェクト「NEXT SENSEI」による出前授業が行われました。このプログラムは、株式会社NEXCENTとスズキ株式会社のコラボレーションのもと、社員が高校生に向けて自身のキャリアや経験について語るという新しい形のキャリア教育です。
「みんな誰かのせんせい」というテーマのもと、今回は特進コースの2年生約220名が対象に設定されました。出前授業は、参加したスズキの13名の社員が教壇に立ち、自身のキャリアを高校生に共有することで、双方向の学びの場を創出しました。
出前授業の構成
授業は2部構成で行われ、前半は体育館でのワークショップと会社紹介、後半は各教室に分かれての講義となりました。
前半のワークショップ
体育館では、スズキ社の会社紹介が行われた後、生徒と社員の交流を目的とした「バースデーライン」のワークショップが実施されました。言葉を使わず、ジェスチャーだけで誕生日の順番に並ぶこのアクティビティは、生徒と社員の距離を縮め、和やかな雰囲気を作り出しました。最初は緊張していた生徒たちも、徐々に笑顔が溢れ、リラックスした状態でその後の授業に臨むことができました。
後半の講義
後半は各教室に移動し、社員2名が25分ずつ講義を担当しました。授業の中では、それぞれのキャリア選択や仕事のやりがい、失敗談をリアルなエピソードと共に語りかけます。生徒たちは真剣なまなざしで話に耳を傾け、自分自身の将来や生き方を考える貴重な機会となりました。
特に、スズキ社のIT本部に所属する教員からは、自らが「スズキ初のECサイトを立ち上げた」という経験や、高校時代の挫折から得た「自分の強みとは何かを見つめるきっかけ」などが語られ、これに対する生徒の反応も非常に前向きでした。受講後には感想が寄せられ、「自分を見つめ直すことの大切さを実感した」「長所を伸ばして次に繋げる意欲が湧いた」「新しい挑戦への意識が生まれた」といった声が上がりました。
進路相談会
授業後には、希望生徒との進路相談会も実施され、教室内では多くの生徒が社員と対話を交わし、自分の進路や興味について深く考える良い契機となりました。社会人と直接話すことができるこの機会は、生徒にとっても自分の将来像を考える貴重なチャンスとなったようです。
教育プロジェクトの意義
「NEXT SENSEI」は、企業の人材育成と地域貢献を兼ね備えたプロジェクトでもあります。スズキにとっても、社員が自身を振り返る機会となり、地域の高校生へリアルな社会人像を伝えることは大変意義深い経験となりました。当社は今後も全国各地の教育機関と連携し、企業と学校が共に歩む新たなキャリア教育の形を築いていきます。
「NEXT SENSEI」プログラム小間切れ
このプログラムは、企業社員を学校の講師として派遣する全3回の構成から成り立っています。事前研修でキャリアの棚卸しを行った社員が生徒に向けて、自身の経験を通じりリアルな社会人像を提供することで、生徒たちの将来的な選択肢を広げ、企業側には内発的な動機付けを促進します。これにより、探究学習の拡充や企業との相互接点を増やすことを目的としています。
まとめ
この取り組みを通じて、教育現場と企業が手を取り合った新しい学びのスタイルが生まれることで、生徒たちがキャリアを見つめ直すきっかけづくりが期待されています。今後も「NEXT SENSEI」の拡充が進むことにより、教育界が更なる発展を遂げることを願っています。