墨出しロボットSUMIDASが受賞!
2024年に発表された“超”モノづくり部品大賞で、株式会社レンタルのニッケンや竹中工務店、未来機械が共同開発した「墨出しロボットSUMIDAS」が引き続き注目を集めています。本ロボットは、建築現場での労力を大幅に軽減するために設計された自走式ロボットシステムです。
墨出しロボットの概要
墨出しとは、建築施工において部材の取り付け位置を示す非常に重要なプロセスです。これまで多くの時間と労力を要していたこの作業を自動化することによって、作業効率を格段に向上させます。本ロボットは、基本特許の考案から試作機の開発を経て、商用機として世に登場したものです。2023年11月からはレンタル事業としても提供される予定です。
特徴と利点
SUMIDASの最大の特徴は、3次元レーザ測量機を用いた高精度な位置測定です。これにより、ミリ単位での墨出しが可能となります。さらに、コスト低減を図るため、自動追尾機能を持たない測量機を採用しています。
また、作業の効率化を追求し、CADデータから生成した作業用データを利用したクラウドアプリも開発されています。この機能により、施工の全体的な流れを最適化し、施工時間を最大で24%も短縮することに成功しています。これにより、夜間に無人での作業が可能になるため、時間の有効活用が期待できます。
安全性への配慮
安全性も考慮されています。作業範囲を設定することで、万が一の作業区域逸脱を防ぎ、障害物を避ける機能も備わっています。衝突時の緊急停止機能も搭載されており、高い安全基準を設けています。さらに、リチウム電池を使用しており、充電率も最大80%を維持することで長時間の運用を可能にしています。
今後の展望
株式会社レンタルのニッケンは、「お客様の困った」に耳を傾け、レンタル事業を通じて、より安全で安心できる作業環境の提供を目指しています。また、環境対策にも配慮した製品の開発にも力を入れていくとのこと。
この革新技術である墨出しロボットSUMIDASが、今後どのように建築業界を変えていくのか、大いに期待されます。この技術は、単に作業を効率化するだけでなく、建築業界全体の生産性向上にも寄与するでしょう。今後の発展に特に注目したいですね。