水田由来メタン削減と生物多様性保全を目指す新たな取り組み
水田由来メタン削減と生物多様性保全を目指す新たな取り組み
株式会社AdvanSentinelと大阪ガスは、経済産業省が公募した補助金事業において、フィリピンとベトナムでの水田を対象とした脱炭素活動の調査事業を提案し、見事に採択されました。このプロジェクトは、水田からのメタン排出を削減しつつ、生物多様性の保全を図る新たなビジネスモデルの構築を目指しています。
背景と意義
政府は、2030年までに累計1億t-CO2、2040年には累計2億t-CO2の温室効果ガス削減を目指しており、その一環として二国間クレジット制度(JCM)が導入されています。この制度は日本と協力国が連携して温室効果ガスを削減するもので、特に水田における間断かんがい技術(AWD)が注目を集めています。この技術では水田の水を一定期間抜くことで、メタンの排出を約30%削減できるとされています。これにより、フィリピンやベトナムなどのホスト国においても大きな効果が期待されています。
プロジェクトの目的と内容
AdvanSentinelはこれまで高感度なDNA分析技術を開発しており、この技術を利用してAWDによる生物多様性への影響を評価することに挑戦します。具体的には、フィリピン及びベトナムの水田で、環境DNAを用いて生物多様性調査を行い、その結果をもとに持続可能なビジネスモデルの実現を目指します。
1. 技術実証
AWDに伴う水の抜き方について、事前および事後の水や土壌のサンプリングを通じて、水田内の生態系がどう変化するのかを評価します。これにより、具体的な生物種数やその量の変化を数値として示すことができます。
2. フィージビリティスタディ
プロジェクトの実現可能性を評価するため、JCMプロジェクトの実施者とのヒアリングを行い、収益性を図るための簡易モデリングを実施します。これにより、本事業の市場性を検証し、将来的な展開可能性を探ります。
3. 事業スキームの設計
AdvanSentinel、大阪ガス、Green Carbon社、現地の大学や研究機関と連携し、役割分担や事業化までのプロセスについて検討します。2027年度末までに、両国で20件規模のプロジェクトを実施し、技術実証の成果を具体化していく計画です。
AdvanSentinelについて
AdvanSentinelは、環境サーベイランスを主な事業としている企業で、高感度DNA分析技術を駆使して環境問題の解決に向けた取り組みを行っています。この取り組みにより、持続可能な社会の実現へ向けた貢献を続けています。
まとめ
この調査事業は単なる環境保護活動に留まらず、地域間の経済連携を強化し、技術の普及を促進する重要なステップとなるでしょう。フィリピンとベトナムとの協力を通じて、メタン排出削減と生物多様性の保全を両立させる新たなビジネスモデルが誕生することが期待されます。今後の展開に注目が集まります。