歌舞伎町が沸き返る!『獨道中五十三驛』の上演が決定
2026年5月、歌舞伎町の中心に位置するTHEATER MILANO-Zaで、歌舞伎界の名作『獨道中五十三驛』が上演されることが決定しました。これは、株式会社TSTエンタテイメントと株式会社東急文化村のコラボによるもので、特に注目されるのは、市川中車とその息子、市川團子の出演です。彼らのエネルギッシュなパフォーマンスが、会場を埋め尽くす観客を魅了することでしょう。
歴史ある名作
本作『獨道中五十三驛』は、文政十年(1827年)に江戸河原崎座で初めて上演された作品です。作者は四世鶴屋南北で、江戸で人気を博していた十返舎一九の『東海道中膝栗毛』からインスパイアを受けて創作されましたが、その物語は京都を起点に江戸を目指すという新たな視点から描かれています。
この作品は、長らく上演が途絶えていましたが、1981年に三代目市川猿之助が歌舞伎座で復活させ、その後12回も再演されるなど、澤瀉屋の中でも屈指の人気を誇ります。今回の上演は、新宿という場所で行われるだけに、どのような新しい解釈が加わるのか期待が高まります。
初の試み!宙乗りと早替り
特筆すべきは、今回の公演で特別に実施される「宙乗り」です。これまでの歌舞伎公演ではなかなか見られないこの演出が、THEATER MILANO-Zaでどのように展開されるのか、観客の心を掴む要素となることでしょう。また、早替りのシーンも多数予定されており、ダイナミックな演技が観る人々を魅了します。
期待の星たち
市川中車(いちかわちゅうしゃ)、本名は香川照之。彼は1989年に俳優としてデビューし、その後数多くの映像作品にも出演。2012年には九代目市川中車を襲名し、時代物から新歌舞伎まで、幅広くその実力を示しています。近年は澤瀉屋の芸の継承にも専念し、名実ともに歌舞伎界の重鎮となりました。
一方、若手のホープとして注目されているのが市川團子(いちかわだんこ)。彼は2004年生まれで、初舞台は2012年にスーパー歌舞伎『ヤマトタケル』。近年は『新・三国志 関羽篇』などにも出演し、着実にその名を広めています。父親と同じく、団子のユニークな演技スタイルが、新しい歌舞伎のスタンダードを作る第一歩となることでしょう。
公演情報
- - 作品名: 歌舞伎町大歌舞伎 三代猿之助四十八撰の内『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)`
- - 作: 四世鶴屋南北
- - 出演: 市川中車、市川團子
- - 日程: 2026年5月
- - 会場: THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6F)
- - 主催: Bunkamura、TSTエンタテイメント
- - 企画・制作: 松竹株式会社
- - 製作**: Bunkamura
この公演は、大阪エリアの方にも是非足を運んでいただきたい内容です。新たなエンターテインメントとして歌舞伎の魅力を存分に味わってください。