馬渡小中学校の文化祭での学びの集大成
2025年10月18日、佐賀県唐津市の離島・馬渡島にて、1860年に創立された馬渡小中学校が150周年を迎え、その記念として文化祭が開催されました。この特別なイベントでは、地域の環境保護をテーマにした「プラスマLIFEさが」プロジェクトの一環として、生徒たちが年間を通じて取り組んできた成果を発表しました。
「プラスマLIFEさが」とは
「プラスマLIFEさが」は、佐賀県循環型社会推進課とNPO法人唐津Farm&Foodが協力して進めるプロジェクトで、地域社会が抱える環境問題に対する意識を高めることを目的としています。生徒たちはビーチクリーン活動をはじめ、アップサイクル体験を通して、持続可能な社会の重要性を学びました。
ビーチクリーン活動
まず、6月に行われた「世界海洋デー」に合わせたビーチクリーン活動では、唐津南高校の生徒やJリーグ・サガン鳥栖の協力を得て、環境問題に関する講演やワークショップが実施されました。この活動では、田尻海岸において発泡スチロールや漁網、ペットボトルなどの漂着物が徹底的に回収されました。特に、サガン鳥栖のマスコット「ウィントス君」の参加も話題を呼び、地域の人々と生徒たちが一緒になって「海を守る行動」を体験しました。
アップサイクルワークショップ
続いて、9月には島の生態系や文化をテーマにしたアップサイクルワークショップが開催されました。このワークショップでは、馬渡島の動植物をモチーフにしたコースターが作成されました。生徒たちは海洋プラスチックやペットボトルキャップをリサイクルし、個性あふれる作品を作り上げました。この過程には、中学生が小学生をサポートしながら進める様子が見られ、地域特有の温かい「学びの循環」が感じられました。
文化祭での発表とその反響
10月の文化祭では、これまでの取り組みをまとめた「プラスマLIFEさが」の成果が発表されました。設置された展示ブースでは、アップサイクルコースターやビーチクリーンの成果が紹介され、来場者からは多くの感心が寄せられました。
また、文化祭では、海洋ごみを使って制作した「デジタル波絵馬」の活動についても触れられ、環境学習が地域と世界をつなぐ架け橋となったことが報告されました。発表を聞いた来場者や県職員からは感動的な拍手が送られました。生徒が語った、「小さな島から始まる小さなことが、世界を変える力になる」というメッセージは、多くの人々に深い印象を残しました。
サステナブルアイランドの未来
馬渡島でのこの取り組みは、小川島や加唐島に続く3つ目のプロジェクトとして位置づけられています。唐津Farm&Foodは、今後も離島の教育と地域の知恵を活かしながら、持続可能な社会モデルの 구축を進めていく意向を示しています。子どもたちの未来への希望をつなぐ活動として、環境保護の重要性がより一層広がることが期待されます。
- - NPO法人唐津Farm&Foodでは、地域資源を活用した環境教育や資源循環を促進しています。公式サイトやInstagramで活動の最新情報を発信しており、地域の皆さんと共に楽しく循環型社会を体験する場を提供しています。
このように、馬渡島の子供たちが未来を見据えた意識を育む取り組みが続いていくことを願っています。