大阪発の医療スタートアップが描く新しい医療モデルとは?
2025年5月19日、大阪市中之島に新たに設立された「オーガイホールディングス株式会社」は、医療の枠組みに革命をもたらそうとしています。代表取締役社長の野田真一氏を中心に、歯科、医科、介護の分野を横断する医療サービスを提供し、「医療を、もっとやさしく。もっと届くものに。」という理念を掲げています。
医療の現状とオーガイの挑戦
日本国内には約900ヵ所の無歯科医地域が存在し、毎年約2000人ずつ減少している歯科技工士。在宅医療が求められる現代において、アクセスが困難な高齢者も少なくありません。こうした現実に直面し、オーガイは医療の構造課題を解決するために、移動型・遠隔・クラウドという新たなインフラを用いることを決意しました。
オーガイの医療プロジェクト
オーガイが提案する「移動型歯科MaaS(Mobility as a Service)」は、医療が必要な人々のもとへ積極的に出向く仕組みです。口腔内スキャナーを使って自宅で義歯のスキャンを行い、3Dプリント技術を駆使して即座に義歯を製作・提供します。これにより、患者は通院せずに済むため、医療へのアクセスが飛躍的に向上します。
さらに、既存の医療資源との連携により、歯科医、技工士、介護職が一体となった“オーラル福祉DX”モデルを構築。これは、医療と福祉の融合を目指した新たな取り組みでもあります。
社会課題への取り組み
オーガイの存在意義は、ただのビジネスにとどまりません。社会課題に目を向け、医療構造の崩壊リスクを軽減するため、「蓄積された知識」を活用し、各分野の第一線で活躍するメンバーを結集。すでに技術やパートナー、ユーザーといった基盤が整い、実行段階に移行しています。
提供するサービスと技術
オーガイが展開する「Cloud Fit」シリーズは、義歯をスキャンするだけで自宅に届ける画期的なサービスです。これにより、医療の利用が一層シームレスになります。また、AI診断やオンラインフィッティングを導入し、次世代の歯科体験を提供しています。
経営陣の情熱
野田氏の言葉には、医療の変革を促す強い信念が感じられます。医療にアクセスできない人々に、自ら手を差し伸べたいという思いから、彼は訪問看護クラウドの開発を手がけてきました。副社長の長縄拓哉氏も、痛みのない未来を描き、医療の必要性を強く訴えかけています。彼らの熱意に触れることで、多くの人々が希望を抱くことでしょう。
ビジョンと結び
社会課題を解決する鍵は、一つの既成概念にとらわれず、「あたりまえ」を疑うことから始まります。オーガイホールディングスは、医療がより多くの人に届き、誰もが笑顔で生活できる環境を作り出すため、日々挑戦し続けています。
これからの医療界がどう変わっていくのか、オーガイの未来に目が離せません。