Glicoグループ大阪工場での新サービス導入による業務効率化
グリコマニュファクチャリングジャパン株式会社が、株式会社ミスミグループ本社の提供する間接材トータルコストダウンサービス「MISUMI floow」を新たに導入しました。この取り組みは、同社の大阪工場において初めて実施された事例であり、今後は千葉、三重、兵庫工場にも展開される予定です。
この「MISUMI floow」は、デジタルによる革新を活かし、顧客の需要データに基づく商品の提供を実現します。特に自販機を用いた商品提供が特徴的で、工場での間接材調達を整流化し、全体のコストを下げることを目指しています。大阪工場は現在、各ラインごとの間接材管理の煩雑さや過剰在庫といった問題を抱えていましたが、この導入を通じて大きな変化が期待されています。
課題解決への一歩
大阪工場では、製造ラインごとに異なる間接材の発注が求められており、特に総務課が管理する二段階の注文プロセスが業務負担を増大させていました。これに対し、導入された「MISUMI floow」は自販機の設置により、必要な時に必要な分だけの間接材を取り出せる環境を整えました。具体的には、製品の補充はミスミの担当が行うため、注文漏れのリスクが軽減され、在庫管理の効率化も図られます。
さらに、顔認証技術を採用したことで、利用時は非接触で衛生的な管理が可能となり、特に食品製造現場における異物混入のリスク軽減にも寄与しています。このシステムの導入後、注文作業の時間が約20%も削減され、1年間で約107時間の時間短縮が期待されています。
経済的な効果
「MISUMI floow」の導入に伴い、間接材の統廃合も実施され、年間およそ227万円のコスト削減が見込まれています。今までそれぞれの製造ラインごとに異なる間接材を使用していましたが、これを集約することで重複在庫が減少し、効率的な運用が可能となりました。
グリコマニュファクチャリングジャパンの評価
大阪工場の宮崎敬司工場長は、「自動販売機の導入によって、間接材の在庫削減と発注業務の効率化が同時に実現した」と評価しています。さらに、今後は修繕部品への展開を視野に入れたキャッシュフロー改善も計画しています。また、生産技術課の平野剛史係長は、取り扱うアイテム数の拡充によりさらなる業務の効率化を図る予定であることを伝えています。現場でもこの取り組みは高く評価されており、他の工場でも導入が決定しているといいます。
このように、グリコグループの大阪工場での「MISUMI floow」導入は、業務効率を劇的に改善するための重要なステップとなっています。今後もGlicoグループ全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中で、さらなるサービス向上に期待が寄せられています。