EVシフトの実態と消費者の本音、大阪エリアのカーライフ事情を探る

大阪のカーライフ事情を探る

近年、世界中で電気自動車（EV）への移行が進められていますが、日本国内ではその普及が思うようには進んでいないようです。株式会社ハッピーカーズが実施した「逆風下で揺れるEVシフトの実態と、それでもEVを選ぶ人の理由」に関する調査によると、日本の消費者はEVを選ぶことに慎重な姿勢を示しています。

調査の背景と目的

この調査は、3〜7年以内に車を買い替える意向を持つ男女を対象に行われ、EVに対する消費者の本音を探ることを目的としています。実際の結果を見ると、EVを購入予定の人は約26%と比較的低い数値となっており、ハイブリッド車（HEV）が58.3%と最も選ばれる結果となりました。この差は、一体何から来ているのでしょうか。

EVとハイブリッド車の選択理由

最も多く選ばれたハイブリッド車については、実用面での安心感が重視されていると考えられます。充電インフラの不足や車両価格の高さが懸念され、理想と現実のはざまで消費者が悩んでいるのです。また、EVを選ぶ理由として最も多かったのは「ガソリン代がかからない」（65.0%）という経済的メリットで、環境意識よりも実利が強調されています。

EV未選択者の理由と背景

一方で、EVを選択しない人たちは、「充電できる場所が少ないから」が59.3%と最も多く挙げられています。この実用面での不安が、EVシフトを妨げている一因となっています。さらに、本体価格の高さや航続距離の不安も挙げられており、消費者は「現実的で安心できる選択肢」としてハイブリッド車を選ぶ傾向が強いようです。

データにみる消費者の意識

調査では、月あたりの走行距離についても尋ねられました。EV選択者は701km以上の距離を走る人が多く、EVが自分の生活に合うかどうかを意識していることが分かります。一方、EV未選択者は、自宅に充電設備がないことが多く、この環境面での整備が選択に影響を与えています。

今後のEVシフトを見据えて

調査結果からは、EVの価格が下がり、充電環境が整った場合に、多くの人が前向きにEVの購入を検討できる意向がみてとれます。質問に対して約7割が「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答しており、条件次第でEV購入へ向かう可能性が十分にあると感じていることが明らかになりました。

まとめ

大阪エリアにおけるカーライフ事情は、まだハイブリッド車が優位に位置しているものの、消費者の意識は確実に変化しています。EVシフトが進展するためには、充電インフラの整備や経済的メリットが不可欠です。今後、政策やメーカーの動きによりEVの普及が加速することが期待されますが、その前に消費者が安心して利用できる環境作りが重要であると言えるでしょう。