沖縄テレビとアイリッジが地域会員プラットフォーム事業を発表

沖縄テレビとアイリッジが新たなプラットフォームを開始

沖縄テレビ放送株式会社と株式会社アイリッジは、地域企業向けの会員プラットフォーム事業を開始することを発表しました。この新たな取り組みは、沖縄の地域密着型ビジネスを活性化させ、地方創生や地域デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を目指しています。

地域企業に最適化された体験型アプリ

新たに提供される会員プラットフォームでは、地域企業やローカルテレビ局向けに体験型アプリパッケージが用意されます。このアプリは、アイリッジの「APPBOX」を基にしたシステムを活用することで費用を抑えつつも、ユーザーのニーズに応じてカスタマイズ可能です。このカスタマイズ機能は、地域企業がユニークなアプリ展開を実現するための大きな武器となります。

本事業の第一弾として、2026年の春には沖縄の魅力を体験できるアプリがリリースされる予定です。このアプリは、沖縄エリア特化型Webメディア「OKITIVE」と連動し、地域情報の発信やユーザーの行動促進を行うという二つの機能を持っています。特に、情報はアプリ内でもWeb記事として閲覧可能になるため、利便性も高まります。

メディア接触の変化とテレビ局の危機感

現在、スマートフォンのメディア接触時間は過去の最高記録を更新しています。これに伴い、地方テレビ局は危機感を強めており、全国の民放地上波テレビ局の約60%が公式アプリを導入しています。しかし、これらのアプリは主にニュースや天気情報といった伝統的なコンテンツが中心です。そこで、沖縄テレビとアイリッジは、アプリならではの地域密着型体験を提供し、他のアプリとは一線を画したものを目指しています。

「OKITIVE」での成功

沖縄テレビが運営するWebメディア「OKITIVE」は、沖縄に関する情報を多角的に提供し、県外のファンを取り込むことに成功しています。このメディアは、月間300万ページビューという数を記録し、関連イベントへの集客を増やすなど、ローカルテレビ局として新しいビジネスモデルを構築中です。また、アイリッジはアプリを用いた地方自治体のプロジェクトにも関わるなど、地方との連携を深めています。両社の協力により、ユニークな会員プラットフォームの実現が期待されています。

体験型アプリの機能と利点

新しいアプリは、企業のニーズに合わせて装飾可能な体験型アプリをパッケージとして提供します。これにより、毎日使いたくなるような魅力的なコンテンツを作り出し、ユーザーがもっと地域に足を運ぶきっかけを作ります。例えば、地域のグルメ情報に連動したクーポン、もしくはお出かけ情報に紐づくスタンプラリーを組み込むことで、ユーザーが楽しみながら地域の活性化に貢献できるのです。

今回の取り組みでは、プッシュ通知やアプリ会員証、ポイント、クーポン、スタンプラリー機能など、様々なモジュールが自由に選べるため、企業独自のコンテンツ戦略を展開可能です。利用者は地元の情報を手に入れ、ポイントを貯めることで次の体験へとつなげることができます。

新ビジネスモデルの展望

最終的には、沖縄テレビとアイリッジは、ローカルテレビ局を中心に多くの企業にこの会員プラットフォームを導入し、2030年までに30社への事業支援を行う計画です。これにより、地域全体の活性化と持続的な発展が期待されています。

この新たなプラットフォームの登場は沖縄にとっても、その地域経済や文化に新風を吹き込むチャンスです。テレビ局とIT企業の異色のタッグが切り拓く未来に、これからも目が離せません。