住友ファーマ、新規インフルエンザワクチンの臨床試験結果を発表
住友ファーマ株式会社と国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(NIBN)は、開発が進むユニバーサルインフルエンザワクチン候補「fH1/DSP-0546LP」に関する欧州フェーズ1試験の最終解析結果を速報しました。この研究は、18歳から40歳の健康な成人144名を対象とした無作為化プラセボ対照二重盲検試験で行われ、2回の筋肉内投与を受けます。
最終解析結果の概要
今回の最終解析では、ワクチンが安全であり、忍容性も良好であったことが確認されました。特に、投与1年後も抗LAH抗体価の上昇が持続していることがわかりました。これにより、住友ファーマとNIBNは、ユニバーサルインフルエンザワクチンの実現に向けた研究を引き続き進めていく意向を示しています。
安全性と免疫応答の良好性
この試験の結果、投与終了後4週間(Day50)および1年後(Day386)のフォローアップにおいても、重大な安全性の問題は見られませんでした。さらに、抗LAH抗体価が、投与群でプラセボ群やアジュバント非添加抗原製剤群と比較しても高値を示し、H1N1亜型とH5N1亜型に対する交差反応性も確認されました。
特に、IgG抗体のサブクラスに関する探索的解析結果では、本剤を投与された群でのIgG1抗体の幾何平均増加倍数が27.04倍。これはアジュバント非添加の群の11.93倍を大きく上回る結果です。
画期的な次世代ワクチンの期待
伝統的なインフルエンザワクチンは、ウイルスの変異に対して有効性を失うことがありますが、本剤は複数のインフルエンザウイルスに対して広範な防御効果を持つことが非臨床研究で示されています。これにより、新型インフルエンザウイルスに対しても有効なワクチンとして期待されています。
住友ファーマとNIBNは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けながら、このユニバーサルインフルエンザワクチンの実用化を目指しています。パンデミックの可能性がある新型インフルエンザに迅速に対応できることは、現代社会において非常に重要な課題です。
まとめ
住友ファーマが進めるユニバーサルインフルエンザワクチンの開発は、これまで以上に強力な免疫応答を誘導する可能性があり、様々なインフルエンザウイルスに対する新たな武器となることが期待されます。今後も、さらなる研究開発の進捗が注目されるでしょう。