『鳥居きみ子:家族とフィールドワークを進めた人類学者』
株式会社くもん出版が2024年2月に発刊する『鳥居きみ子:家族とフィールドワークを進めた人類学者』は、青少年読書感想文全国コンクール中学校の部に選ばれた注目の一冊です。この本は、明治から昭和という歴史的背景の中で活躍した先駆的な女性研究者、鳥居きみ子の人生を美しく描写しています。
鳥居きみ子の生涯と業績
人類学者の夫、鳥居龍蔵とともに、彼女は困難な時代を生き延び、モンゴルや中国でのフィールドワークに従事しました。彼女の人生は、当時の社会における女性の立場を超越し、家族と共に研究を行う姿勢は多くの人々に勇気を与えています。特に、民族学という分野における先駆者として、古くから伝わっている生活や風習、伝説、歌の調査には感動的な物語があります。
この書は、鳥居きみ子がどのようにして伝統的な価値観を打ち破り、研究対象となる文化や人々に対し、どのように情熱を注いだのかを丁寧に伝えています。
こどもたちとの夏の読書
この本は、親子で楽しむ読書体験を提供します。子供たちは、彼女の生き様を通じて「夢中になれるもの」や自分自身の信念を見出すヒントに触れることでしょう。読者アンケートでは、多くの大人たちが昭和初期の女性の生き様に対して深い興味を抱き、感銘を受けたと報告しています。彼女の彼女として、母として、そして研究者としての視点から描かれる物語は、世代を超えた興味を引きつけます。
著者・竹内紘子さんの視点
著者の竹内紘子さんは、自身の経験を通じて、鳥居きみ子の挑戦を多くの人に知ってほしいという思いを込めています。彼女がモンゴルで冒険をする中、研究を続ける姿は、若い世代に大きな励ましとなるでしょう。また、彼女の成長を追う物語は、同時に家族愛や使命感も描いており、家族とともに過ごす大切な時間をも尊重しています。
読書を通じて得られるもの
『鳥居きみ子』はただの伝記ではなく、時代を超えたメッセージにあふれています。特に、若い世代の皆さんにとって、「目標に向かって努力し続けること」や「信念を持ち続けること」の重要性を教えてくれる一冊です。この夏、親子で一緒にこの本を手に取ってみてはいかがでしょうか。きっと、自分の人生にも影響を与える多くの気づきがあることでしょう。
書誌情報
[書名:鳥居きみ子家族とフィールドワークを進めた人類学者]
著者:竹内紘子
解説:岸積
対象:小学校高学年から
判型・ページ数:四六判・184ページ
発売年月:2024年2月
発行:くもん出版
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また、鳥居きみ子の足跡は、徳島県立鳥居龍蔵記念博物館でも確認できます。
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