巨匠ムーティが贈る、モーツァルトオペラ最後の舞台・東京文化会館
1946年に創設された東京文化会館は、日本におけるオペラ、バレエ、オーケストラの中心地として多くの素晴らしい公演を開催してきました。そして2026年5月から約3年間の改修工事が予定されているこの文化的な殿堂で、モーツァルトの名作『ドン・ジョヴァンニ』がリッカルド・ムーティの指揮で上演されることが決定しました。これは、文化会館での最後のオペラ公演となります。
文化の殿堂に集う世界の名手たち
この特別な公演は、リッカルド・ムーティの手によって、舞台付きの本格的なオペラとして3回の上映が行われます。演出はムーティの娘であるキアラ・ムーティによって担当され、オール・イタリアキャストが揃います。さらに、東京春祭オーケストラが演奏し、東京オペラシンガーズが合唱を担うなど、豪華な演奏陣が話題を呼んでいます。
高い期待と艱難な準備
公演の主催者であるNBSの髙橋典夫専務理事は、ムーティとのコラボレーションの歴史や、公演に向けた苦労を語りました。過去13回にわたり、ムーティが演出した公演の数々が、日本のオペラ環境に与えた影響は計り知れません。彼が手掛ける『ドン・ジョヴァンニ』は、ウィーン国立歌劇場と東京春祭の共同製作によるものであり、そのクオリティにも期待が寄せられています。
リッカルド・ムーティの優れた才能
リッカルド・ムーティは、モーツァルトに対する深い理解を持つ指揮者として知られています。彼は、モーツァルトの音楽に多大な情熱を注いでおり、作品の内面的な要素を重視する姿勢を示しています。特に『ドン・ジョヴァンニ』は、彼の人生の大部分を捧げてきたモーツァルトとの特別なつながりを象徴しています。
若い演奏家たちの才能を育成
ムーティは、イタリア・オペラ・アカデミーにおいて若い演奏家たちとの交流を大切にしており、彼らの成長をサポートしています。特に東京で行われる公演においても、ムーティと共に育ってきた演奏家たちによって、より深くモーツァルトの作品を紐解く貴重な機会となります。
公演情報とチケット
この特別な公演は、2026年4月26日(14:00)、4月29日(14:00)、5月1日(14:00)の3回、東京文化会館で開催されます。チケット料金は、S席からE席まで幅広く用意されており、サポーター席もあります。一般発売は2025年10月30日から開始されるため、興味のある方は早めのチェックが必要です。
出演者一覧
- - ドン・ジョヴァンニ: ルカ・ミケレッティ
- - ドンナ・アンナ: マリア・グラツィア・スキアーヴォ
- - ドンナ・エルヴィーラ: マリアンジェラ・シチリア
- - ドン・オッターヴィオ: ジョヴァンニ・サラ
他、合唱とオーケストラも豪華な顔ぶれです。
まとめ
東京文化会館でのこの『ドン・ジョヴァンニ』公演は、文化の殿堂が約3年の休館に入る前の特別なイベントです。オペラファンにとって、見逃せない機会となることでしょう。ぜひ、豊かな音楽体験を共に楽しみましょう。