岡山大学と高校生の新しい学びの挑戦
令和7年8月12日、岡山県立岡山芳泉高等学校にて、国立大学法人岡山大学の学生による教育支援団体iMSが主催した「植物系DXセンシング講座」が開催されました。この講座には、文系・理系合わせて12名の生徒が参加し、新しい実践的なプログラミング学習が提供されました。
講座の内容
この講座では、iMSが開発した教育用教材「Tech Tree」と、マイコンのmicro:bitを活用しました。「Tech Tree」は、植物の育成に不可欠な光度や成長高さを測定するためのセンサーを搭載しており、生徒たちはまずこのセンサーの配線作業から始めました。
実際にセンサーを使ってデータを収集し、それを解析する過程を体験することで、データサイエンスの基本を理解しました。また、デモデータを基にした解析演習を通じて、植物成長に影響を与える要因について学びました。生徒たちは、各要因の関係をグラフで視覚化し、さらに移動平均についての考え方を講師から学びました。これにより、データの適切な読み取り方の重要性を実感しました。
参加した生徒たちからは、次のようなフィードバックが寄せられました。「植物観測を行う際、今回の講座で得た知識を活かせそうで参考になった」との声があり、実際に手を動かして学ぶ楽しさが感じられたとのことです。また、プログラムだけでなく、動く教材を通じた学習に対しても高い評価がありました。
学生の成長と科目の横断的な学び
指導に当たっていたiMSのメンバーには、芳泉高校の卒業生も参加しており、高校生たちへの指導を通じて、自身の学びを振り返る貴重な機会となりました。指導者の一人は、「大学での学びを高校生に伝えられることに感動している。彼らとの対話を通じて、自分の学びの過程を再確認でき、専門知識を活かせたことは喜びだ」と語っています。将来的には、岡山大学で学ぶことを願っていると述べています。
DXハイスクール支援の重要性
岡山大学は、文部科学省の「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」の支援を受けており、地域の高校におけるデジタル技術の活用を積極的に推進しています。今回の講座も、iMSが開発したオリジナル教材を活用しており、次々と新しい教材が誕生することで教育の質向上に貢献しています。
本講座は7月22日から24日にかけて、関西高等学校で実施されたMOSAdemyの出前授業に続くもので、生徒たちが開発した教材を用いて実施されました。今後も、高校のニーズをしっかりと捉えつつ、学生の成長と教職員の意識改革を促進するDXハイスクール支援を展開し、未来を担う人材の育成に貢献していく意向です。
岡山大学の取り組みに是非ご期待ください。