大阪で開催される特別企画展「進宴」
2025年12月12日(金)から2026年2月10日(火)の期間、大阪韓国文化院では特別企画展「進宴:朝鮮王室の宴」が開催されます。この展覧会は、韓国国立国楽院との共催で実施され、朝鮮時代の宮廷芸術を深く理解するための貴重な機会です。特に注目すべき点は、150年間存在した朝鮮王朝の文化と芸術を、屏風や楽器を通じて鑑賞できる点です。
展示内容と構成
展示は大きく分けて三部構成となっています。
(1部)「宮廷音楽、宴享を彩る」
このセクションでは、宮廷での宴会で使用されていた音楽や衣装、楽器などが紹介されます。これらは朝鮮の王室の宴を構成する重要な要素であり、当時の文化を再現するための基盤が見て取れます。
(2部)「行楽(ヘンアク)、王の道を照らす」
ここでは、王の行進中に演奏される「大吹打」に注目します。大吹打は韓国の伝統音楽ジャンルで、Agust Dの楽曲「大吹打」で導入されたことから、K-POPとは異なる文化的背景を持っていることが分かります。この機会に、韓国の伝統芸術がどのように現在に受け継がれているのかを学ぶことができます。
(3部)「進宴、10幅の屏風で受け継がれる」
特に目を引くのは「壬寅進宴図屏」であり、これは国立国楽院が誇る重要な歴史的遺産です。1902年に行われた最後の朝鮮の宴を記録したこの屏風は、朝鮮王朝の華やかな宴の様子を一度に目にすることができます。この資料は、朝鮮時代の高貴さと伝統的な芸術を余すことなく伝えてくれます。
開幕記念公演
展示の初日である12月12日には、関連する開幕記念公演が「宮廷音楽に込められた、朝鮮の趣」というテーマで行われました。この公演では、宮廷舞踊「春鶯囀」などのパフォーマンスがあり、観客から大きな反響を呼びました。特に宮廷芸術に基づいた公演内容は魅力的で、来場者にとって貴重な体験となったことでしょう。
まとめ
この特別展は、2026年2月10日までの約2か月間開催されます。朝鮮の宮廷芸術に親しむことができる貴重な機会をぜひお見逃しなく。大阪市北区東天満にある大阪韓国文化院で、歴史と文化の交差点を体感してください。入場は無料で、全ての年齢層の方々に楽しんでいただける内容となっています。