岡山大学のプロジェクトマネジメント基礎研修が全学で開始
2025年度に向けて、岡山大学(岡山市北区)は全教職員を対象としたプロジェクトマネジメント(PM)基礎研修を実施することが決定しました。この研修は、世界的に有名なプロジェクトマネジメント協会(PMI)日本支部と連携し、大学経営を担う人材を育成することを目的としています。
研修の背景と目的
岡山大学では、昨年度まで総合技術部の教育研究系技術職員を対象にPM基礎研修が行われていました。そこで得られた成果を承け、今回はその対象を全学の教職員に広げることが決まりました。この研修を通じて、教職員はPMの基礎を学ぶだけでなく、自らの専門分野である教育・研究、技術、事務のノウハウと結びつけることで、大学経営の能力を強化することが期待されています。
研修の冒頭では、佐藤法仁副理事が過去の研修を振り返りつつ、本年度に寄せる期待を述べました。PMは単なる手法ではなく、その思考プロセスを学ぶことで、物事を効率的かつ効果的に進める力を養うことが目指されています。
具体的な研修内容
人事課の松本隆宏主査が、昨年度の研修からの変更点や研修の目指す内容について説明を行いました。また、PMI日本支部の藤井新吾副会長と鳥本明男サブリーダーも具体的な研修プログラムについての詳細を共有しました。今回の研修は3回に分けて行われる予定で、各回には事前学習の重要性や初心者向けにおすすめの書籍などが取り上げられました。
転機となる取り組み
この研修は、単に知識を学ぶだけでなく、岡山大学が抱える独自の社会的課題に取り組み、地域社会との連携を強化することをも目的としています。岡山大学は、文部科学省が推進する「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」に選ばれており、地域に根ざした教育・研究の成果を社会に還元することが求められています。
また、PMI日本支部とのコラボレーションにより、実践的な研修を通じ、教職員のスキルを高め、具体的な課題解決へとつなげる力を養っていく所存です。これは全国の大学や研究機関にとっても非常に珍しい取り組みであり、岡山大学が先導的な役割を果たすことが期待されています。
最後に
那須保友学長は、今回の研修が単なるきっかけで終わらないように、自らの成長を促すきっかけとし、岡山大学が「研究ファーストの大学」として持続可能な未来を切り開くための挑戦を続けることを誓いました。教職員たちがこの研修を通じて積極的な取り組みを行い、新たな時代に対応する柔軟な思考を育てることが重要です。岡山大学の進化にご期待ください。