第29回中之島映像劇場「戦争と映像|Wars and Images」
2026年の春、国立国際美術館で行われる第29回中之島映像劇場「戦争と映像」の開催が間近に迫っています。このイベントは、3月15日(日)に実施され、戦争の記憶を通じて映像の力を再考する機会を提供します。
イベントの概要
この映像劇場は、午前と午後の2部構成となっており、事前予約不要で、各部先着100名が無料で参加できます。それぞれの上映の前には専門家による講演も行われ、戦争や紛争がどのように映像として記録され、私たちに影響を与えているのかを考えさせられるものとなります。参加者は、11:00からの第1部では亀井文夫の作品を中心に、具体的な戦争ドキュメンタリーの歴史を学ぶことができ、14:00からの第2部では現代美術における戦争の表現を体験します。
第1部:講演と上映
第1部では、立命館大学人文科学研究所の客員研究員である大月功雄氏が「戦争ドキュメンタリーの詩学―亀井文夫における沈黙の抵抗」と題した講演を行います。続いて上映されるのは、亀井文夫の《戦ふ兵隊》(1939年)の作品です。この作品は当初、厭戦的な内容から長年公開禁止でしたが、1975年に解禁され、今でも多くの視点を提供してくれます。亀井文夫の作品は、その鮮烈な表現力で私たちに忘れ去られた戦争の一面を伝えてくれます。
第2部:現代美術の視点
午後の第2部では、戦争をテーマにした現代アートの上映が予定されています。まず、ハルーン・ファロッキによる《消せない火(燃え尽きない火焰)》(1969年)が取り上げられ、続いてヒト・シュタイエルの《November》(2004年)、ローレンス・アブ・ハムダンの《くるまれた鋼》(2016年)、エルカン・オズケンの《紫のモスリン》(2018年)など、映像からでも戦争の非情さを感じることができる力強い作品が揃っています。これらの作品は、単なる映像表現を超えて、私たちに戦争がもたらす現実について深く考えさせてくれるものです。
戦争と映像の衝突
大島渚が指摘したように、戦争の終結が映像によってではなく、ラジオを通して告げられたことには大きな意味があります。このような背景の中で、映像は単に戦争を記録するものであるだけでなく、私たちの記憶や歴史を形成する重要な要素でもあります。「戦争と映像」というテーマは、私たちが過去をどう理解し、未来にどうつなげるかの鍵を持っているのです。
参加方法と開催場所
国立国際美術館での開催にあたり、参加希望者は当日10時にインフォメーションで整理券を取得することができます。会場は大阪市北区中之島4-2-55に位置し、地下1階の講堂で行われます。入場は無料で、立ち見の場合もありますので、早めの到着がおすすめです。
特別展も同時開催
また、同日開催される特別展「中西夏之 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」や「コレクション3」も合わせて楽しむことができ、アートを通じた戦争の記憶の探求がより深まることでしょう。この機会に、映像と戦争についての考えを深めてみてはいかがでしょうか。