高齢者による輝かしいモデル活動
2025年10月4日、大阪・西成で開催された『NISHINARI YOSHIO いのち輝く未来社会のためのファッションショー』で、地域の介護施設「愛の家小規模多機能型居宅介護大阪松」に通う高齢者がモデルとして出演しました。このショーは、地域の美術家と高齢の女性たちとの共同制作によるファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」によって開催されたものです。
ファッションショーの意義と利用者の声
このイベントは「いのち輝く未来社会」というテーマのもと、年齢や性別、国籍に問わず多彩なバックグラウンドを持つモデルたちが集いました。参加することになったのは、「愛の家」に通う利用者たちで、彼女たちは10年以上も通い続けている「kioku手芸館 たんす」の利用者でもあります。
モデルとしてランウェイを歩くために、彼女たちはプロによるヘアメイクを受け、独自のデザインで知られる「NISHINARI YOSHIO」の衣装に身を包みました。観客の前で堂々とウォーキングする姿は、家族やスタッフから多くの拍手を集めました。参加した利用者は「めっちゃ緊張したけど、楽しかったわ」と嬉しそうに感想を語り、「こんな経験をさせてもらって感謝しています」と喜びを表現しました。この特別な体験を通じて、彼女たちの笑顔を引き出すことができたのです。
地域とのつながりを重視したケア
「愛の家小規模多機能型居宅介護」のホーム長、竹島氏は、「当事業所では、地域密着のサービスを大切にしています。24時間365日、ご利用者のニーズに応じて、通い、訪問、泊まりの3つの介護サービスを組み合わせて提供しています」と述べています。施設の運営方針として「その方らしさ」を重視し、地域の皆さまとの関わりを継続することを心掛けています。
竹島氏は続けて、「このファッションショーに参加できたことは、年齢や健康状態にかかわらず誰もが輝ける社会を実現する素晴らしい機会となりました。今後も、ご利用者が生きがいを感じ、輝き続けるための取り組みを続けていきます」と力強く語っています。
皆が主役になれる社会への道
このファッションショーは、特に高齢者が社会の中で新たな役割を探し、楽しむ場を提供しました。通常の介護サービスとは異なる体験を通じて、新たな一面を見せることができた利用者たちは、自信と満足感を持って帰ってきました。このイベントのように、地域全体が協力して支え合うことで、高齢者がそれぞれの個性を発揮できる環境を作り上げていくことが重要です。
愛の家小規模多機能型居宅介護大阪松
NISHINARI YOSHIOの活動
ファッションブランド「NISHINARI YOSHIO」は、美術家の西尾美也氏と地域の女性たちとによって立ち上げられました。特に「仲間たちの想いを形にする」という視点を持って新しいファッションを提案しています。デザインには、地域の女性たちが集めた廃棄予定の生地が活用されており、温かみと個性溢れる作品が生まれています。
NISHINARI YOSHIOのウェブサイトも覗いてみてください。
NISHINARI YOSHIO公式サイト