GLION ARENA KOBEの新たな取り組み
阪神淡路大震災から30年を迎える際に、神戸に新たに誕生する「GLION ARENA KOBE」が、災害時に強い施設としての姿勢を示しています。このアリーナは、災害医療対応の衛星通信アンテナを導入し、0.4GHz~86GHzの幅広い周波数帯域を利用した衛星IPネットワークサービス「ExBird」を提供します。これにより大規模地震やその他の自然災害時に、もちろん観客だけでなく、地域住民にも安心を届ける環境を整えることができます。
災害に強い通信体制
GLION ARENA KOBEを運営するOne Bright KOBEでは、スカパーJSATと締結したパートナーシップを通じて、地域活性化と社会課題解決に向けた取り組みを進めています。災害発生時において、携帯電話や固定電話、インターネット接続が不可となる状況でも、衛星通信によるインターネットや音声データ通信を通じて医療機関と連携し、迅速な対応が可能です。
この取り組みは、次世代アリーナとしての国内初の試みであり、災害時であっても、訪れる観客や観光客に対して安心と安全を提供するための基盤となります。アリーナは、神戸市が推進する都心・ウォーターフロント再開発事業の中で位置づけられ、人々にとっての新たなランドマークとなることを目指しています。
長期的視点での運営
GLION ARENA KOBEでは、今後50年間を見据えた長期的な運営を計画しています。特に、災害時には観客だけでなく、TOTTEIエリアに訪れる観光客の安全も確保するため、4階建てのアリーナ内における「垂直避難」の運営も視野に入れています。このように、地域の方々に安心して利用していただける環境を整えることが、アリーナの重要な使命の一つとされています。
また、270度海に囲まれた独特なロケーションを持つアリーナだからこそ、津波や高潮、台風などの自然災害に対する特別な配慮も必要です。神戸市が出す避難指示に基づいて安全対策がなされ、円滑な避難が行える体制を整えています。
医療機関との連携
災害医療対応の通信システムにより、アリーナと地域の医療機関との間で効率的な情報共有が可能となります。医療現場と連携を図りながら、地域内での迅速な医療サービスの提供を目指し、さらには減災・二次災害対策にも力を入れています。大規模な地震が発生した場合でも、通信がつながらないことによる混乱を最小限に抑え、医療支援を迅速に行える仕組みが整備されているのです。
結論
GLION ARENA KOBEは、次世代アリーナとしての存在意義を果たすだけでなく、地域の安全を守る拠点としての役割も担っています。災害医療対応の衛星通信システムを導入することで、観客はもちろん、地域住民が安心して利用できる環境を実現し、神戸市の未来を担う重要な施設となることでしょう。