株式会社メディアフュージョン、ORCIDに正式加盟
大阪を拠点とする株式会社メディアフュージョンは、国際的な研究者識別システムであるORCID(Open Researcher and Contributor ID)に2026年1月1日付で正式に加盟したことを発表しました。この加盟により、同社は『MF教員業績管理システム』を使って、大学や研究機関において日本の研究者情報を国際的に発信することを目指しています。
ORCIDの概要
ORCIDは、研究者を一意に識別するための16桁の英数字コードを提供する国際的なシステムです。このコード(ORCID iD)は、研究論文や成果と正確に関連付けられ、世界中で利用されています。そのため、特に欧米では既に広く普及しており、研究者の業績を国際的に管理する上での重要なツールとなっています。しかし、日本ではその導入が遅れており、国際競争力の確保の観点からも早急な普及が求められています。
ORCIDと業績管理システムの双方向連携のメリット
メディアフュージョンは、ORCID Registryとの双方向連携を強化することによって、次のような利点を提供します。
1.
国際的な研究者情報の発信: ORCID Registryには、世界中の研究者が登録されており、研究成果を広く発信できるプラットフォームとなっています。
2.
業績の登録作業の効率化: ORCID Registryに登録された論文や成果は、大学の業績管理システムにも自動で登録されるため、手動での作業が不要になります。
3.
正確な研究者の評価: ORCID iDにより、同姓同名の研究者と区別が可能となり、業績の正確な評価が行いやすくなります。
4.
情報の一元管理: 所属機関や研究分野、受賞歴などを一元的に管理でき、キャリア全体を通じて一貫した発信が可能です。
MF教員業績管理システムの進捗
メディアフュージョンは、「MF教員業績管理システム」のORCID双方向連携機能を実環境でトライアルしています。このシステムは、国内の研究者情報総合サイトであるresearchmapと連携しており、ORCID Registryに対しても同等の機能を実現しました。正式な発売は、2026年3月を予定しています。
ORCID連携オプションの構成
ORCIDとの連携を実現するために、以下の3つのオプションが用意されています。
- - ORCID自動入力オプション: ORCID Registryから必要な研究者情報を定期的に取り込み、機関内の業績管理システムに上書きします。
- - 手動取り込み用オプション: ユーザーが必要に応じてORCID Registryのデータを検索して、業績管理システムに取り込むことができます。
- - 書き込み用コネクター: 業績管理システムにあるデータをORCID Registryに自動的に書き込む機能です。
これらのオプションは、各機関のニーズに応じて選択できるため、柔軟な対応が可能です。さらに、業績管理システムはメディアフュージョンの製品以外にも対応可能です。
ORCIDの利点
ORCID iDを取得することで、研究者は自身の業績を効率的に管理することができ、国際的にも信頼性のある基盤として利用されます。これにより、研究成果の可視性が向上し、申請書類への記載もスムーズになります。複数機関への成果の提出も効率的に行えるなど、研究者にとって多くのメリットがあります。
まとめ
このように、株式会社メディアフュージョンのORCIDへの加盟は、日本の研究者の国際的な情報発信を促進し、業績管理の効率化を図る重要なステップです。今後、同社はさらにこのシステムの普及を進め、研究者にとってより良い環境を提供することに努めていきます。詳細については、公式サイトをご覧ください。