鴻池運輸が経済産業大臣の表彰を受ける
2025年12月23日、鴻池運輸株式会社(大阪市中央区)が江崎グリコ株式会社(大阪市西淀川区)との協力により、長年の物流業務改善の取り組みが評価されて、「物流パートナーシップ優良事業者」として経済産業大臣表彰を受賞しました。今回の受賞は、環境問題への貢献と物流の効率化を両立したものであり、物流業界における先進的なモデルとして注目されています。
チルド配送の効率化に向けた取り組み
今回の受賞は、江崎グリコが主導したプロジェクトで、製造者、卸売業者、配送事業者の三者によるコラボレーションが功を奏しました。具体的には、夜間のチルド配送において、より効率的な共同輸送を実現することを目指しました。この結果、直送トラックの台数を大幅に削減することができ、ドライバーの負担軽減にもつながりました。
主な取り組み内容として、段積みカーゴを利用したコンテナの積載率の向上が挙げられます。これにより、輸送中のデットスペースを解消し、CO₂排出量の削減に貢献しました。
改善された結果
この取り組みには多くの成果がありました。
- - CO₂削減量: 年間284t-CO₂、32%削減
- - 直送トラック台数: 年間1,460台、66%削減
- - 労働時間: 年間13,140時間、60%削減
- - 積載率: 44%から54%へ、約10%向上
これらの成果は、従来の物流プロセスにおいて持っていた課題を克服し、顧客満足度の向上にも寄与しました。
表彰式の様子と鴻池運輸の役割
表彰式は東京都千代田区の砂防会館で行われ、鴻池運輸の定温物流支店の布川支店長が登壇し、名誉ある賞を受け取る姿が印象的でした。また、鴻池運輸は、段積みカーゴの導入や運搬プロセスの改善等、積載効率の向上にむけた多様な協力を行ってきました。
未来に向けた取り組み
鴻池運輸は、2030年に向けてさらなるCO₂削減目標を設定しています。具体的には、2019年度比での35%減を目標に掲げ、中期経営計画においても「サステナビリティの追求」を基本方針の一つにしています。今後も業務効率化、労働環境の改善、また持続可能な社会の実現に寄与する施策を進めてまいります。
江崎グリコとの連携は、今後の物流業界においても好影響を与えるであろう、先進的な取り組みです。このような活動が、持続可能な社会に向けた一歩となることを期待しています。