新日本製薬とshoichiの新展開
大阪と東京を拠点とする株式会社shoichiは、新日本製薬株式会社と連携し、2025年3月28日から「商品廃棄ロス削減」の新たな取り組みを始めることを発表しました。このプログラムは、2050年にはカーボンニュートラルを目指す新日本製薬の環境施策の一環として行われます。
取り組みの背景
近年、地球温暖化による異常気象が頻発しており、CO₂排出による環境への影響は深刻な問題となっています。特に、商品の廃棄が生じることで、焼却や運搬時に温室効果ガスが発生し、資源の無駄遣いや環境に対する負担が増加しています。shoichiは、こうした課題を解決するため、企業が抱える余剰在庫や廃棄予定の商品を回収し再資源化する仕組みを整えてきました。
今回の新たな取り組みでは、化粧品や健康食品を中心に、廃棄が避けられなかった商品を対象に、素材ごとに分別し、再生紙や再生プラスチック、さらにはサーマル燃料として再利用する体制を構築しています。これにより、年間で約630トンのCO₂排出量の削減が見込まれています。
リサイクルのプロセス
リサイクル対象の商品については、shoichiが運営する就労支援施設内で、手作業による分別と洗浄作業が行われます。具体的な作業内容は、まず容器からラベルやパッケージを丁寧に剥がし、内容物を中から取り出して分離します。その後、簡易的に容器を洗浄し、プラスチック、紙、その他の素材ごとに分別します。
この工程はすべて手作業で進められ、大量処理が難しいことから今まで化粧品業界では大きな課題でした。shoichiでは、必須な手作業を担うことにより、環境負荷の削減に貢献しつつ、地域の就労支援施設に新たな雇用機会をもたらしています。
分別・洗浄された容器は、回収業者に引き渡され、そこで再生プラスチックとしてペレット化され、一新された製品へと生まれ変わります。また、内容物については、吸着剤を使用してサーマルリサイクル(熱回収)処理を行い、エネルギー資源として再利用されるのです。
サステナブルな未来に向けて
新日本製薬株式会社は福岡市に本社を構え、通信販売を中心にスキンケアやヘルスケア商品を取り扱っています。同社は「美と健康の『新しい』で笑顔あふれる毎日をつくる」というパーパスを掲げ、持続可能な未来の構築に向けた努力を続けています。このたびの取り組みも、その一環として位置づけられています。
shoichiは今後も、企業とともに循環型社会の促進に貢献し、持続可能な社会の実現を目指して活動を続けていきます。新日本製薬との提携を通じて、より多くの企業による環境保護への取り組みが広がることを期待しています。