訪問看護ステーションくるみが重症心身障害児への支援を開始
大阪に拠点を持つ訪問看護ステーションくるみが、重度の心身障害を抱える子どもたちとその家族に向けた訪問看護を始めました。この新たな取り組みは、医療的ケア児の支援体制が求められる中での重要な一歩です。
医療的ケア児とその家族を支える意義
近年、日本における医療的ケア児の数が増えており、とりわけ重度の障害を伴わないケア児の数は過去10年で倍増しています(厚生労働省発表)。これに伴い、専門的な医療ケアを受ける子どもたちに対して、質の高い支援が求められるようになりました。訪問看護ステーションくるみでは、重症心身障害児の看護を行える看護師がすでに3名在籍しており、この専門性を生かして、訪問看護を展開します。
この制度の導入により、医療的ケアを受けながら家庭で生活することができる環境づくりが進むことが期待されています。看護師が直接家庭を訪れ、必要な医療ケアを提供することで、家族が抱える負担軽減に寄与します。
レスパイトケアの重要性
「レスパイトケア」とは、介護や育児をする人がリフレッシュするための支援サービスです。これにより、家族は一時的に安らぎを得ることができ、日常生活を支える力を回復させることが可能です。在宅でのケアはしばしば肉体的および情緒的な負担を伴い、家族にとっても大変なストレスとなります。そのため、専門的な看護師による訪問が行われることで、家族は少しでも自分自身の時間を持つことができます。
訪問看護ステーションくるみは、このレスパイトケアを通じて、全ての人が生き生きと自分らしく生きられる社会を目指しています。支援の拡充により、医療的ケア児とその家族がより安心して日々を送れるような環境作りに貢献していく所存です。
看護師の働き方改革
訪問看護ステーションくるみでは、看護師の働きやすい環境を整えるために、様々な福利厚生を提供しています。具体的には、「リスキリング支援」や「生理休暇制度」「昼食代補助」など、看護師のウエルビーイングを目指した制度を充実させています。また、自家用車の利用制度や特別休暇制度も整えており、労働環境のさらなる改善を進めています。
代表の想い
訪問看護ステーションくるみを運営する株式会社Make Careの中野誠子代表は、「医療的ケア児を育てるご家族への支援は欠かせない」と語ります。医療的ケアを受けている子どもたちの健やかな成長を見守るためには、支援が不可欠です。役所の手続きの簡素化や医療機器への補助拡大、さらにはケア児を受け入れる保育の拡充も求められています。
最後に
訪問看護ステーションくるみは、大阪市内全域で精神看護を中心に展開し、各種相談支援事業所や関連機関と連携を図りながら、すべての子どもたちとその家族に寄り添った支援を提供し続けます。私たちは、医療的ケア児が安心して生活できる社会を実現するため、更なる努力を続けてまいります。これを機に、地域の皆様にもこの取り組みをより深く理解していただければ幸いです。詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。