兵庫と台湾が織り成すデザインとものづくりの共創展示が大阪万博に登場
2025年4月26日から30日まで、大阪・関西万博会場内のギャラリーWESTにて、兵庫県と台湾のクリエイターたちによる共創展示「HYOGO X TDRI ものづくりとデザインの融合」が開催されます。公益財団法人神戸ファッション協会と財団法人台湾デザイン研究院(TDRI)のコラボにより、両地域の特色を活かした新しいデザインが数多く展開される予定です。
本展示は、2024年からの台湾のクリエイターが兵庫を訪れて学んできた工芸技術や職人の技術を基にしています。特に、丹波焼や淡路瓦、神戸レザー、豊岡鞄といった兵庫の伝統産業との密接な連携が特徴です。また、台湾の製造業が盛んな彰化との連携も盛り込まれています。展覧会では、2地域の素材を用いた作品が披露され、たとえば蘭の栽培ネットを 使用 したバッグや、丹波焼の鉢と蘭の花のコラボ作品が登場します。
デザインコンセプトは「暮らしを彩る」というもので、展示される作品はすべて暮らしの中での使い勝手や美しさを考慮して作られています。「藍海」「白光」「緑息」という3つのモチーフを掲げ、兵庫と台湾・彰化の共通点を視覚的に表現しています。藍は海と歴史、白は光と霧、緑は自然の恵みを象徴しています。
展示されるは6人のクリエイターによる8点の作品からなり、手仕事の温かみとシンプルで洗練されたデザインが特徴です。ここでは一部の作品を紹介します。
淡路瓦の新たな解釈
淡路瓦とのコラボレーションプロジェクトでは、台湾の工業デザイナー周育潤氏と国立台湾師範大学の学生たちのチームが参加しました。彼らは淡路瓦と「家」とのつながりを再解釈した作品を提案しています。特に「香る瓦 ― 収納付き瓦の線香台」や「家を繋ぐ鍵 ― 玄関に灯るモジュール式キーラック」は、淡路島の伝統的な素材と現代的なデザインを融合させたものです。
丹波焼の新たな息吹
丹波焼は、山野の自然を反映した鉢作りで知られる市野伝市窯が協力し、台湾の著名フローリスト凌宗湧氏がデザインを手がけた作品が特徴です。なかでも「山野の積み木」は蘭と苔を生けるための器皿として、伝統的な技法を駆使した新しいアイデアが詰まっています。
神戸レザーと豊岡鞄の新たな挑戦
神戸レザーとのコラボ作品「白のハーモニー」は、リサイクル素材を用いたキャップとして、環境に優しいデザインが求められる現代において、機能性と美しさを両立させています。また、豊岡鞄を用いた「フォーマル×カジュアル」というテーマのバッグ2点も、革新と伝統の狭間で新しいバッグスタイルを提案しています。
このように、多様な素材とデザインを融合させた作品が一堂に会する本展示は、兵庫と台湾のものづくりの未来を感じさせる貴重な機会となるでしょう。日本と台湾間の創造的な交流が進む中、ぜひ会場でその魅力を体感してみてはいかがでしょうか。
展示概要
- - 展示名称:ひょうご国
- - 実施場所:大阪・関西万博会場内 ギャラリーWEST
- - 実施日時:2025年4月26日(土)〜4月30日(水)11:00~19:00
- - 主催:公益財団法人神戸ファッション協会
- - 企画・デザイン協力:財団法人台湾デザイン研究院
これからの兵庫県と台湾のデザインがどのように発展していくのか、一緒に見守っていきましょう。