コープさっぽろが選んだ新たな物流改革
生活協同組合コープさっぽろは、東京都と大阪府をつなぐ新時代の食品物流を実現しました。その基盤となるのが、株式会社シノプスと伊藤忠商事が共同開発した「DeCM-PF」という食品バリューチェーン最適化サービスです。この革新的なサービスは、従来の物流構造を一新し、日本物流大賞を受賞する快挙を達成しました。
物流業界の現状
現在、食品物流業界は深刻な人手不足に直面しています。特にトラックドライバー不足は、人口減少という社会問題の影響を受けています。これにより、流通業務の効率化が求められる中、コープさっぽろは飲料や乳製品などの配送効率化に挑んでいました。従来の方法では、配送のスケジュールが各工程の都合に振り回され、余剰のトラック輸送や低い積載率が常態化していました。
「DeCM-PF」の効果
導入された「DeCM-PF」は、シノプスが提供する需要予測技術と自動発注のシステムを融合させたものです。このプラットフォームにより、コープさっぽろは2024年7月から荷量の平準化を実現し、曜日ごとの発注量を均一化することに成功しました。具体的には、7日間の需要予測データを用いて、各店舗の販促や在庫状況に応じた発注数を自動的に調整しています。
この結果、従来の2便配送から1便配送へとトランスフォーメーションを果たし、効率的な物流運営が実現。さらに、積載率を93%と大幅に改善し、毎年26,448時間もの労働時間を削減することが可能になりました。加えて、年間310トンのCO2排出量の削減も達成し、環境への貢献も視野に入れています。
今後の展望
コープさっぽろは、今後「DeCM-PF」を利用して特売品や卸向けの発注にもこのシステムを拡大する計画です。また、シノプスと伊藤忠商事もパートナーシップを強化し、持続可能な物流モデルを全国に普及させることを目指しています。
まとめ
コープさっぽろの「DeCM-PF」導入は、食品物流業界におけるAI技術の実用化とその効果を示す成功事例となりました。今後のさらなる発展と挑戦に期待が高まります。この取り組みは、物流の効率化だけでなく、地域のシェアリングモデルの確立や他の業界への応用にも影響を与えることでしょう。