リースの対応状況
2026-07-30 14:34:35

新リース会計基準の対応進捗と課題~企業の現状を探る~

新リース会計基準の対応進捗と課題〜企業の現状を探る〜



2027年4月からの新リース会計基準の適用を控え、多くの企業が準備にあたって直面している現実の姿を深堀りしていきます。株式会社プロシップが実施した調査の結果、53.4%の企業が依然として契約調査と方針の整理段階にとどまっており、実際に期首からの稼働を目指す企業はわずか18.7%に留まっています。この状況から、企業が抱える実務の壁や、方針整理の重要性について考察します。

1. 新リース会計基準の適用準備状況


新リース会計基準への対応状況を尋ねたところ、最も多くの企業が「会計方針・システム化方針検討(フェーズⅡ)」を進めており、次いで「契約調査・影響分析(フェーズⅠ)」が続いています。しかし、これらの段階に留まる企業が多いことから、実務面での懸念が浮き彫りになりました。

2. 方針整理が長期化している理由


企業が方針整理に時間を要している主な原因の一つは、監査法人との協議です。新基準では、リースの識別や期間判定について各企業の独自の判断が求められ、自社の考え方を整理するだけでなく、合意形成が必要です。このプロセスは時間がかかり、企業にとって大きなハードルとなっています。

3. 契約情報の収集と管理の実態


調査によると、リース対象契約の洗い出し状況は芳しくなく、「現在調査中」との回答が57.1%に上りました。契約情報が各部門に分散して管理されているため、情報を集めるのに苦労する企業が多いです。これにより、方針整理の難易度が上がり、システム選定や導入段階への移行が遅れる要因となっています。

4. 監査法人との協議が難航する理由


リースの識別に関して、監査法人との協議が長期化する要因として、契約書の表面的な内容だけではなく、実際の利用状況を考慮した評価が必要になる点が挙げられます。また、新基準に対する国内事例が限定的なため、この判断も慎重にならざるを得ません。

5. リース期間と少額資産基準の設定


調査の結果、延長オプションの考慮がリース期間の設定に影響を与えており、約6割の企業が監査法人からの見直しを求められています。少額資産基準については、実務負荷軽減を考慮した新基準設定を検討する企業が多いですが、独自の状況に応じて論点を整理することが必須です。

6. 情報管理の限界と今後の課題


約70%の企業が契約情報を一元管理できていないと答えており、この分散した管理体制が大きな課題となっています。手作業やエクセルでの管理では限界があり、全社的なシステムを整備する必要性が高まっています。

7. 終わりに


新リース会計基準に対する企業の準備は、システム導入だけでなく、方針整理が大きな鍵を握ることが明らかになりました。今回の調査を通じて、多くの企業がこの課題を乗り越え、スムーズな制度対応を実現するためには、早急な意思決定と準備が必要であることが強調されました。各企業は、システム選定へのアプローチを並行して進め、持続的な運用体制を構築することが求められています。


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