名古屋の老舗ガラス製造会社、尾崎鏡工業所を譲受
名古屋市に本社を置くMARUJOU株式会社が、大阪市の製造業である尾崎鏡工業所をM&Aにより譲り受けました。この成約は、M&A・事業承継支援プラットフォーム「BATONZ」の支援のもと実現したものであり、今後の事業成長が期待されています。
1949年に創業し、75年以上にわたってガラス製品の製造に特化してきたMARUJOU。この企業は主に自動車のバックミラーなどの製造を行い、一貫したガラスの切断から研磨、アルミの成膜技術を持つ尾崎鏡工業所を譲り受けることで、自社の事業とシナジーを生むことを期待しています。
M&Aを進めた背景
尾崎鏡工業所のオーナーである尾崎浩三さんは、M&Aに至った経緯について、「長年の業務に加え、新しい発展を望むが自身の年齢を考慮すると難しい」という現実感を感じていたそうです。その際、中山社長からの熱意あるアプローチが、事業を新たな手に託す決意につながったとのことです。「私は、この会社が中山社長の下で成長していくことが一番望ましい」と話されていました。
一方、譲受側であるMARUJOUの中山豪社長も、製造業の存続に対する強い使命感を抱いています。「尾崎鏡工業所の技術が途絶えてしまうことが許されない。日本のモノづくりを支える一助となりたい」と語り、M&Aが成約に至った際には、両社の理念が一致した点が大きかったと述べています。
大阪商工信用金庫の支援
このプロセスにおいて、大阪商工信用金庫のサポートが不可欠でした。同信用金庫の課長代理である白尾谷吉邦さんは、「特にニッチな事業領域であるため、候補先企業への説明においてミスがないよう、事業理解に努めた」と振り返ります。バトンズを通じてのマッチングが成功し、MARUJOUとの初回面談が行われた際には、お互いの求めるものが一致していたと感じたそうです。
今後の展望
M&Aが成約した後も、MARUJOUは事業効率化や製造プロセスの統一を進め、成長を狙っていく方針です。中山社長は「日本経済の発展には製造業が不可欠」との思いを強調し、この事業承継がどのように発展していくか期待が寄せられています。
まとめ
名古屋の老舗ガラス製造会社が、大阪市のM&Aを通じて新たな一歩を踏み出しました。尾崎鏡工業所の確かな技術を受け継ぎ、MARUJOUは日本の製造業を守るための更なる努力を続けていくでしょう。地域経済におけるこのような変革が、今後どのような影響を与えるのか見逃せません。