2025年に大阪で開催される大阪・関西万博の目玉の一つが、持続可能エネルギーと水素の利活用に注目した展示です。9月15日、持続可能燃料閣僚会議および水素閣僚会議のメンバーたちが、万博の展示エリアを訪れ、注目のブースである「未来の都市パビリオン」を見学しました。この展示は、株式会社商船三井がブロンズパートナーとして協賛しており、次世代のゼロエミッション船「ウインドハンター」の大型模型が中心に展示されています。
「ウインドハンター」は、風力を利用して水素を製造し、運搬する新しい形の船です。視察団には各国の閣僚級のメンバーや国際機関の関係者が参加し、商船三井のエグゼクティブフェローである山口氏がこのプロジェクトの理念や開発状況について説明しました。山口氏は、自社の取り組みがグリーン水素の生産に寄与し、脱炭素社会を実現するための重要な手段であると確信しています。
「大変興味深く話を聞いていただいたことに感謝しています。そして、期待の声を多数いただいたことが、このプロジェクトの成功に向けた大きな励みとなりました。」と山口氏は語りました。現在、ウインドハンターの実証船の建造や水素をどのように供給するかの検討も進んでおり、2030年代には商用化を目指しています。彼は、観客にこのプロジェクトの重要性を理解してもらえたことが、今後の取り組みに大きな期待を寄せる結果につながると信じています。
「未来の都市パビリオン」では、博覧会協会と12の協賛企業が共同で出展し、未来社会のショーケースとして魅力的な体験を提供します。この大規模なパビリオンでは、訪問者が未来の交通やモビリティについて考える機会が設けられています。大阪・関西万博は、先進的な技術と国際的な連携が融合した場として注目を集めており、「ウインドハンター」がその中で果たす役割は非常に重要です。
EUをはじめとする各国がカーボンニュートラルを目指し、持続可能エネルギーの導入拡大に向けた取り組みの一環として、今回の会議でさまざまな議論が行われました。また、日本における水素政策は加速しており、次回のCOP30に向けた準備も進んでいます。水素閣僚会議は、各国が協力し合って水素の利活用を進めるための重要な場となっており、その成果が今後のエネルギー政策に与える影響は計り知れません。
今後の予定としては、万博開催に向けてさらなる展示の充実や、ウインドハンターの技術を通じてのグリーン水素サプライチェーン構築が期待されています。商船三井は持続可能な社会の実現に向けて、今後も積極的な取り組みを続けていく予定です。日本の関西で開催されるこの万博は、未来のエネルギーや移動手段を考える重要な場となり、多くの人々にインスピレーションを与えることでしょう。