千早赤阪村でのドローン活用防災訓練の実施とその意義

2025年11月9日、千早赤阪村にて「令和7年度千早赤阪村総合防災訓練」が実施されました。この訓練は、大阪府と内閣府、千早赤阪村が合同で行い、防災の意識を高めるための重要な取り組みです。本訓練では、特にドローンを用いた物資輸送が注目されました。

1. 防災訓練の概要

訓練は、悪天候による土壌の雨量増加が想定される中で、巨大地震による複合災害をシミュレーションしました。目的は、地域住民の防災意識を高め、災害時における支援体制の強化を図ることです。また、関係機関との連携を深め、課題を明確化することも重要な目的となりました。

訓練の詳細

- 日時: 2025年11月9日（日）9:00~12:00
- 場所: 千早赤阪村（B＆G海洋センター、村民運動場、吉年老人憩いの家、旧千早小学校）
- 内容: 防災・防犯講話、避難訓練、避難所開設訓練、炊き出し訓練、心肺蘇生・AED使用法体験など
- 参加者: 千早赤阪村総務部自治防災課、消防団、大阪府警察富田林署、自主防災組織、富田林消防署、陸上自衛隊第37普通科連隊、社会福祉協議会

2. ドローンによる物資輸送訓練

今回の訓練の目玉は、物流ドローンを使用した物資輸送の実施でした。これは、災害時に孤立した地域へ物資を迅速に届ける手段としてのドローンの有効性を試すものでした。
具体的には、村民運動場から吉年老人憩いの家（約350m）および旧千早小学校（約1.2km）まで、合計約12kgの水入りペットボトル6本をドローンで運搬しました。

当日は霧や雨に見舞われる厳しい気象条件の中、地元消防団員が各飛行ルートの監視を行い、車両や歩行者の通行状況を確認しながら無事に物資を届けることができました。この一連の活動は、ドローン運航チームと消防団との円滑な連携により実現しました。

3. 防災意識の向上

参加者は、訓練を経験することで、実際の災害が発生した際の行動やドローンの有効性について理解を深めました。また、地域の防災体制の課題を洗い出し、今後の防災活動へのヒントを得る貴重な機会となりました。

さらに、ドローンの運搬が確認されたことで、地域住民の中には防災に対する興味を新たに持つ人も多く、今後の自主防災活動に対する意識の向上も期待できるでしょう。