積水化学が初のグリーンボンドを発行
積水化学工業株式会社(以下、積水化学)は、
サステナブルな社会の実現を目指し、新たな資金調達手段として初めてグリーンボンドの発行を決定しました。これは、環境に配慮したプロジェクトに資金を充てることを目的としており、特にペロブスカイト太陽電池に関する研究や設備投資に使われる予定です。
グリーンボンドの概要
発行されるグリーンボンドの名称は「積水化学工業株式会社 第8回無担保社債」で、発行額は200億円、発行年限は5年間と設定されています。金利は1.333%となっており、資金の使途としてはグリーンファイナンス・フレームワークに定める適格プロジェクトに関連する新規支出や既存支出のリファイナンスに充当される見込みです。
また、信用格付けはAA-(R&I)とされており、堅実な財務基盤が反映されています。資金調達の効率性を高めるため、金融機関としては、株式会社三菱UFJ銀行が財務代理人に名を連ね、主幹事証券会社として大和証券株式会社やSMBC日興証券株式会社など、各社が協力して発行を行っています。
発行スケジュールとプロジェクトの内容
このグリーンボンドの発行は、2025年9月5日に条件を決定し、払込期日は2025年9月11日、償還期日は2030年9月11日と設定されています。これは、積水化学が持続可能な社会の実現に向けて大きく前進する第一歩と位置づけられています。
資金調達に際してターゲットとなるプロジェクトとして、ペロブスカイト太陽電池に関する設備投資や研究開発が挙げられています。ペロブスカイト太陽電池は、次世代の太陽光発電技術として注目を浴びており、これにより効率的かつ環境に優しいエネルギー源の確保が期待されています。
環境への配慮と社会的評価
また、グリーンボンドは外部評価を受けており、格付投資情報センター(R&I)によるセカンドオピニオンも取得しています。これによって、グリーンボンド原則に則った適合性が確認され、環境への配慮が一定の基準を満たしていることが証明されました。
持続可能な未来を目指して
積水化学のこの取り組みは、企業が事業を通じて持続可能な未来に貢献する姿勢を示すものであり、今後の展開に注目が集まります。特に、環境意識が高まる中で企業の社会的責任(CSR)が求められる現在、グリーンボンドの発行は大きな意味を持つでしょう。
積水化学が、より持続可能な社会を築くための一翼を担う存在となることを期待したいと思います。今後も企業や社会がどのように連携を深め、持続可能な未来へと進んでいくのか、その過程が注目されます。