世界を越えた舞台芸術『HINOTORI』
2025年9月、京都にてロームシアターを舞台に国際舞台芸術作品『HINOTORI 火の鳥・山の神篇/海の神篇』が上演されます。この作品は、演出家小池博史によって生み出され、約4年の共同制作を経て完成します。ポーランド、マレーシア、ブラジルのアーティストが参加し、死と再生の象徴である火の鳥伝説を元に、混沌とした現代の中での未来の可能性を描き出します。
舞台上では、演劇、ダンス、音楽、美術、映像が融合し、様々な音楽ジャンルが共鳴し合います。雅楽や聲明といった日本の伝統音楽から、ジャズやラップ、さらには南インドのカルナティック音楽やブラジルのビリンバウ、ポーランドの民族楽器までが織り交ぜられ、多国籍な音のモザイクが舞台空間を彩ります。
セリフは多言語で展開され、7つの言語(日本語、英語、ポーランド語、ジャワ語、北京語、ポルトガル語)が交錯。多様な文化と言語を重ねることで、身体の表現が観る者に迫り、私たちの存在意義を問い直します。
壮大なテーマと現代社会の接点
『HINOTORI』では、人工地震や権力の暴走、都市崩壊といった現代の痛みが描かれ、私たちが直面する現実を再考させます。AIやパンデミック、地政学リスクを越え、私たちは如何に生きる意味を問えるのかという根源的な問いに迫ります。
この作品の創作のメッセージは、「境界を超えること」。国や言語を越えたコラボレーションを通じて、異なる価値観や時代の壁を取り払い、未来に向けての架け橋を描きます。
小池博史のビジョン
本作品を手掛ける小池博史は、1972年から多国籍で活躍し、世界42カ国で文化交流を行ってきました。舞台芸術集団「パパ・タラフマラ」の創設者であり、現在は「小池博史ブリッジプロジェクト-ODYSSEY」を主宰しています。彼は、演劇、ダンス、音楽、美術を融合する作品を数多く生み出し、近年ではポーランドの現代演劇賞に選出されるなど、その実績は国際的に高く評価されています。
新たな舞台芸術の可能性を探る『HINOTORI』は、アートと社会、過去と未来、世界と日本を繋ぐ重要な表現の場となることでしょう。
公演情報
京都公演
日時:2025年9月13日(土)
場所:ロームシアター京都
開演:12:00 & 17:00
チケット:一般4,500円、U-25割2,800円
東京公演
日時:2025年10月11日(土)〜 14日(火)
場所:なかのZERO 大ホール
各回の詳細は公式サイトにて確認できます。
チケットの販売は7月21日から開始し、購入方法は公式サイト等で案内されています。
『HINOTORI 火の鳥』は、そのメッセージと表現がこの時代を生きる私たちにどのように響くのか、是非とも実際に観て感じてみてください。