坂ノ途中のスーパーマーケット出店加速
環境負荷の小さい農業を目指す株式会社坂ノ途中(京都市)の取り組みが注目されています。同社は、農薬や化学肥料を使用せずに育てた新鮮な野菜を扱い、最近ではデイリーカナート洛北阪急スクエア店やデイリーカナートイズミヤ千本北大路店といったスーパーマーケットに出店を増やしています。
地元の生産者と直接取引
坂ノ途中は西日本を中心に約400軒の地元生産者と提携し、年間に500種類以上の野菜を取り扱っています。この直接取引は、鮮度を保つことに大いに役立っており、市場に出る前の野菜たちは新鮮なまま消費者の手元に届きます。
インショップ事業のスタートと成功
2019年から始まったインショップ事業は、商業施設内に独立した店舗を設けるものです。この戦略が功を奏し、売上はおよそ2年で8倍にまで成長しました。特に、視覚的な販売手法であるVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)が効果的ではあり、消費者が自然と足を運ぶような売り場の設計が行われています。
環境への関心の高まり
最近の環境問題への関心を受けて、オーガニック製品の需要が急増しています。農林水産省の「みどりの食料システム戦略」に基づく取り組みが各地で進んでいる中、坂ノ途中は日常の生活の中にインショップを設け、多様なオーガニック野菜の選択肢を提供しています。
担当者の想い
中川 元斗、インショップ事業リーダーは、見せ方や売り方を工夫することが顧客にとっての魅力だと語ります。「オーガニック野菜を特別なものでなく、日常的な選択肢の一つにしたい」との想いを抱き、定番の野菜から旬のものまで、多様なラインナップを用意しています。このアプローチが新たなモデルケースになり、オーガニック野菜の普及促進に繋がることを願っています。
さらなる展望
坂ノ途中は、法人向けにも営業を行っており、全国の飲食店や小売店への卸事業、さらには新しい注文システムの導入など、あらゆる手段で新たな顧客層を開拓しています。今後も地域のつながりを大事にしながら、持続可能な農業の普及へと邁進することでしょう。オーガニックの美味しい野菜が、より多くの人々の食卓に並ぶ日も近いかもしれません。
坂ノ途中は、地域と密接に結びつきながら、持続可能な未来へ向かって進んでいます。あなたも、ぜひこの機会にオーガニック野菜を手に取ってみてはいかがでしょうか?