コンプライアンスを超える落語界の鬼才、快楽亭ブラックのドキュメンタリー映画が登場！

落語界の奇跡を描いた、魂のドキュメンタリー

落語界の異端児、快楽亭ブラックにスポットを当てたドキュメンタリー映画『落語家の業（ごう）』が、2025年12月13日より上映される。この作品は、緊急事態宣言による落語会の休止や過去の多様な経験を経て、快楽亭ブラックがどのようにして自身のアートを維持し、進化させてきたのかを描いている。

「快楽亭ブラック」とは？

快楽亭ブラックは、落語界のカリスマである立川談志の弟子として知られるが、その過激なスタイルと自由な精神により、メディアへの露出は限られている。それでも根強い支持を受けている彼の落語は、現代社会の息苦しさを笑い飛ばす力がある。「人間の業の背負い」とも表現される彼のアートは、観客に深い感動を与える。コンプライアンスが厳しすぎる現代において、快楽亭ブラックの存在はまさに新たな風を吹き込む存在だ。

映画の内容

本作では、彼の「業」に迫ると同時に、監督の榎園喬介との波乱のコラボレーションを描写していく。作品作りの過程での葛藤や試練が、笑いを生む源となる様子を捉えている。特に興味深いのは、COVID-19の影響で落語会が開催できなかった時期に、快楽亭ブラックが監督の手を借りて生配信を始め、その中で起こった思わぬトラブルだ。その過程で、自らの落語の本質に気づく瞬間を捉え、観る者の心に響く。

作品背景と制作の経緯

快楽亭ブラックは、差別の影響を避けるために幼少期を映画館で過ごしたとされるが、その影響が彼のアートに挿入されている。監督は、彼が生き抜く姿を描くために6年半もの歳月をかけ、最終的に壮大なドキュメンタリーが完成した。また、出演者やスタッフも豪華で、坂本頼光が語りを担い、総合的な映像提供者として九龍ジョーや鈴々舎馬るこが参加している。