中学生が挑む!世界初の生きたクラゲ3Dスキャン実験
2025年12月26日、大阪市内で中学生たちが世界初の生きたクラゲの3Dスキャンに挑戦する特別実験が行われます。この取り組みは、一般社団法人日本3D教育協会が主催する「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」の一環として開催され、次世代の海洋研究者育成に向けた新たな試みとなります。
プロジェクトの概要
この試みは、海を通じた人と人のつながりを育む「日本財団『海と日本プロジェクト』」に基づいて行われます。本実験では、株式会社Arcana製作所の協力を受け、通常スキャンが難しいとされる生きたクラゲのリアルタイム3Dスキャンにチャレンジします。
場所と日時
- - 日程: 2025年12月26日(金)12時~17時30分
- - 場所: Blooming Camp by さくらインターネット(大阪市北区)
参加者
中学生参加者は、プロジェクトの5期生やOB生、関係者、協賛企業の関係者などが集まります。
海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクトとは
このプロジェクトは、全国の中学生を対象にした海洋生物の研究を通じて、次世代の海洋の専門家を育成するもので、特に3D技術を駆使して成果を上げることを目指しています。学生たちは自分が選んだ海洋生物をじっくり研究し、専門家たちとともに3Dモデリングやスキャンを行うのです。
探求活動の基盤
日本財団のバックアップを受け、このプロジェクトは5年目を迎えています。水族館や研究機関との連携により、これまでに取得した海洋生物の3Dデータを公開し、子供たちに海洋に対する理解を深める材料を提供しています。その成果として、約40%の卒業生が海洋関連の進路を選んでいます。
クラゲ3Dスキャンの挑戦
今回のクラゲ3Dスキャンが難しい理由はいくつかあります。その一つが、クラゲの体が95%以上が水で構成されていることです。このため、CTスキャンで内部の構造を捉えることが極めて困難なのです。また、クラゲは非常に透明で、通常の光学スキャナでは正確に形状を認識できません。さらに、クラゲは動きながら形態を変えるため、固定してスキャンすることが本質的に難しい生物です。
新技術とAIの活用
今回の取り組みでは、最新のAI技術を用いた3Dスキャン手法「ガウシアンスプラッティング」が採用されます。この手法では、複数のカメラで同時に撮影した映像から、AIが3D空間を再構築することが可能です。これにより、クラゲの優雅な動きや形状をリアルタイムで立体データとして取得できることを目指しています。
教育的意義と社会課題への貢献
中学生たちが実験に参加することにより、科学技術への理解が深まる期待が高ます。彼らは最新の3Dスキャン技術を体験することで、将来の研究者としての資質を育むことができるでしょう。また、本プロジェクトを通じて、海洋への関心を高め、環境問題に対する意識を持つ若い世代が育つことも重要です。
まとめ
大阪で行われるこのプロジェクトは、クラゲに限らず、海洋研究への新しいアプローチを示すものです。学生たちが直面するこの新たな実験を通じて、海洋に関する理解が深まるとともに、未来の海洋科学の発展にも寄与することが期待されています。実験が成功を収めることで、生きたクラゲの3Dスキャンが新しいスタンダードとなり、他の海洋生物の研究にも役立つことでしょう。