南海電鉄とMeta Osakaが描く次世代エンターテインメント都市構想NAMBAの全貌
南海電鉄とMeta Osakaは、共同で「デジタルエンターテインメントシティ構想NAMBA」の実現を目指し、2025年9月にその詳細を発表しました。 @_XR Kaigi Hub in 大阪_ で行われたオープニングセッションでは、専門家たちが集まり、この新たな取り組みがもたらす未来を語り合いました。
140年の歩みを経てリアルとデジタルが融合
南海電鉄は156年前に創業し、この2025年に140周年を迎えます。難波エリアは、南海電鉄にとって特別な地域であり、鉄道事業を通じた地域貢献の歴史を有します。今回の構想は、伝統的な「移動手段の提供者」という枠を超えて、未来のエンターテインメント体験を創出することを目指しています。
なんば周辺、特に「グレーターなんば」と名付けられた地域は、国内外からの多くの観光客を受け入れ、多様なエンターテインメント体験を提供しています。今後、この地域を舞台にデジタル技術を活用したサービスが展開され、リアルな魅力をさらに高めることが期待されています。
メタバースを活用した地域課題解決
Meta Osakaの代表取締役、毛利英昭氏は、メタバースをデジタル空間のコミュニケーションツールとして位置付け、「バーチャル公園」や「待ち合わせ場所」としての重要性を強調しました。また、eスポーツを活用した成功事例として、柏原市での交通安全教育を紹介しました。特に「魔の7歳」と称される交通事故の多い年代に対し、バーチャルパトカーを使った体験型教育を実施し、1,500名が参加したとのことです。
さらに、9月13日にZepp Nambaで開催される「XNAMBA MUSIC FESTIVAL -2025-」に言及し、15組のバーチャルアーティストが登場する西日本最大の音楽フェスティバルを通じて、地域活性化や新たなエンターテインメント形態の確立を目指す考えを述べました。
AR技術の未来的展望
Niantic Spatial, Inc.の白石淳二氏は、ARグラスと空間コンピューティングの進展について語りました。現状はスマートフォン向けに開発が進んでいるが、今後ARグラスが普及することで、パーソナライズされた街体験が可能になるとしています。人々の興味に応じた情報表示など、個々の体験を豊かにする技術の実現が期待されています。
新しいまちづくりモデルの確立へ
この「デジタルエンターテインメントシティ構想NAMBA」は、大阪の歴史と文化を未来に引き継ぐ新たなモデルであり、地域課題の解決と経済活性化を目指す重要なステップです。Meta Osakaの毛利氏は、この構想を通じて「大阪を世界一おもろい都市にする」と語り、地域や企業との連携を強化していく意向を示しました。
この取り組みは、日本国内だけにとどまらず、世界中の都市開発やエンターテインメント産業における先進的なモデルケースとなることでしょう。地域のメタバースの実践例を示し、技術が社会課題解決につながる新たなビジネスモデルを生み出す可能性に、が期待が寄せられています。今後の動向に注目です。
実施概要
- - イベント名: XR Kaigi Hub in 大阪
- - 日時: 2025年9月11日(木)・12日(金)
- - 会場: なんばパークス1階「eスタジアムなんば本店」/なんばスカイオ コンベンションホール
- - 主催者: XR Kaigi 実行委員会
- - 関西特別パートナー: 南海電気鉄道株式会社・eスタジアム株式会社
- - 来場者数: 258名(2日間)