新ミュージカル『時計のこども』
2026-05-27 10:58:31

ウォーリー木下と和田俊輔が贈る新たなミュージカル『時計のこども Child of Time』レポート

新たな時代を迎えるミュージカル『時計のこども Child of Time』



2023年5月15日から17日まで、CBGKシブゲキ!!で上演されたStudio Wの初公演『時計のこども Child of Time』は、演出家で劇作家のウォーリー木下と音楽家の和田俊輔による新たなミュージカル創作ユニットの旗揚げを飾る作品でした。彼らは「実験的にミュージカルを創造する場」を掲げ、これまでにない物語と音楽の融合を目指しています。

簡素ながら想像力を掻き立てる舞台セット



公演は、時計の盤面をイメージしたシンプルなセットと4脚の椅子、そして数多くのライムライトとアンティーク風の照明が演出する幻想的な空間で行われました。舞台にはウォーリー自身が登場し、キャストと演奏者を紹介するオープニングから始まり、観客を一瞬で物語の中に引き込む力を持っていました。

物語の舞台は、「時計と人間が共に暮らす星」。主なキャストには、自己の不正確さに悩む時計の子・チク(斎藤瑠希)、立派な時計を目指す親友のタク(橋本祥平)、音楽教師のメロ(新良エツ子)、事故で妻を失った時計職人のマスター・ルバート(牧島輝)などが登場します。特に、メロはチクに音楽を教えながら、自身も成長していく重要な役割を果たしています。

哲学的なテーマも交えた豊かな物語



物語は、音楽コンクールに向けたチクとタクの葛藤と成長、そして運命的な事件を軸に進行します。時間や音楽、さらには人間社会における多様性といった哲学的な要素が組み込まれ、観客に深く考えさせる内容となっています。演奏された10曲の楽曲は、和田が作曲と作詞を手がけ、ウォーリーが物語に接続させる形で作り上げられました。歌詞は状況や心情を豊かに表現し、観客の想像力をかきたてるような工夫がなされています。

話題のアフタートーク



公演後には、毎回ウォーリーと和田によるアフタートークが設けられ、観客との対話を通じて新たな発見やアイディアが生まれました。観る側からの質問を受けることで、彼ら自身も作品の成長を感じ取る重要な時間となっています。次回の公演に向けてのヒントや期待感が高まる中、彼らは観客と共に創作する過程を大切にし、独自の遊び心をもっていることが伺えます。

日本オリジナルミュージカルの未来を見据えて



今回の試みは、日本語でのミュージカル創作において新たな挑戦を意味します。ウォーリーと和田の密接なコラボレーションが、独特の作品として育てられていく様子は、今後の日本のオリジナルミュージカルが世界に羽ばたく鍵となるでしょう。彼らの活動を通じて、新しい形のエンターテインメントが生み出される期待に胸が高鳴ります。今後の展開から目が離せません。

取材・文=町田麻子


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