資生堂が参加する未来への挑戦
2025年に開催される大阪・関西万博で、資生堂が藻類を基にした新たなスキンケア化粧品のプロトタイプを初めて披露することが決まった。このプロダクトは、資生堂が意義を見出す「美の循環」に基づいており、自然環境を大切にする新たな価値観を提案するものだ。特に、「MATSURI」プロジェクトの一環として展開され、企業の使命である「美の力でよりよい世界を」が体現されている。
藻類の可能性
化石資源に代わる新たな素材として注目される藻類は、その異常繁殖力や生存力が研究の対象となってきた。資生堂はこの藻類が持つ潜在能力を活かし、持続可能な美を追求している。太古から生き延びてきた藻類に触発され、企業のDNAであるアートとサイエンスの融合が実現したという。
展示されるプロトタイプ
1. 美の玉 まがたま
「美の玉 まがたま」は、自然と生命への敬意を表したスキンケア化粧品のプロトタイプで、3色の玉のクリームとして新たに開発された。昆布を含む褐藻類から得たゼリー状の成分が特長で、手のひらでつぶすと、心地よいエッセンスが溢れ出す。使用する人に優しい感触を提供することが意図されている。
2. 美の玉 しずく
「美の玉 しずく」は、藻類の美しさを表現した美容液で、海の色をイメージしたビーズ状のドロップが特徴だ。資生堂のリピッドシェル技術により、藻類由来のオイルが安定に包まれ、使用時にはとろけるような感触で肌に浸透する。これにより、生命力溢れる肌へと導いてくれる。
MATSURIプロジェクトへの貢献
資生堂は「MATSURI」と呼ばれる共創プロジェクトに参加することで、持続可能な資源を利用した化粧品開発に取り組んでいる。これは企業の社会的責任を果たしながら、自然環境に優しい製品を生み出す試みだ。2022年から始まったこのプロジェクトでは、藻類を活用した化粧品の原材料開発や、新しい容器の開発にも取り組んでいる。
未来を見据えて
資生堂とちとせグループが協力して研究開発を行うことで、循環型社会の実現へと一歩を踏み出している。藻類の火入れを成功させ、化粧品だけでなく、食品分野への展開も視野に入れている。
おわりに
大阪・関西万博での展示を前に、資生堂が提供する美しさとサステナビリティの融合は、訪れる人々に新たなインスピレーションを与えることでしょう。未来の化粧品に期待がかかる中、自然への敬意を持った新たなアプローチの重要性を、私たちも考えていくべきです。