商船三井の新展望
2025-01-07 12:01:27

商船三井、未来の交通を指し示す新年メッセージ

商船三井、未来の交通を指し示す新年メッセージ



2025年の新年を迎え、商船三井の社長・橋本剛が全役職員に向けてメッセージを発信しました。今年の挨拶は特に意義深いものであり、グループの新しい展望を示しています。

2024年回顧:環境の変化を乗り越えて



まず、2024年を振り返った橋本社長は、地政学的リスクの高まりがビジネスに与えた影響を強調しました。特に紅海やスエズ運河の商船が迂回する事例が増えた中で、ケミカル船・自動車船・コンテナ船事業が好調だったことが明かされました。また、続く円安の影響もあり、業績は当初の想定を大きく上回ったと報告されています。しかし、米国と中国の関係やロシア・ウクライナ戦争など、依然として不安要素が存在する中で、商船三井グループの体力強化が急務であると訴えました。

2035年へ向けての計画



次に、2035年を見据えたグループ経営計画「BLUE ACTION 2035」のPhase 1についても触れました。昨年10月に折り返しを迎えたこの計画は、好調な業績を背景に自己資本が2.6兆円を超える成長を遂げました。今後もLNG関連や風力発電、ケミカル・自動車船事業、不動産などさまざまな分野での取り組みを進化させることが求められています。特に新たな挑戦を受け入れ、柔軟に変革を進める意義を強調しました。

2025年の重要な位置づけ



2025年はPhase 1の最終年度であり、次年度から始まるPhase 2の重要な設計年でもあります。グループの資産は既に4兆円を超え、新たな成長段階に向けて、特定の事業領域での競争優位を強化する必要があります。そのためには、ただ売上を追求するのではなく、マンパワーや資本を効率よく配分し、利益を生み出せる体制を整えることが重要となります。

人財の強化と柔軟な制度



人財のポートフォリオ強化も重要なテーマです。商船三井グループはオペレーションの面では強みがありますが、新たな事業を導入したり、既存の事業を改善できる人財が求められています。2025年度には人事制度改革が進む予定ですが、完璧なものを一度に構築するのは難しいとの見解が示され、数年かけて理想形に近づける方針が示されています。

環境問題への挑戦



商船三井グループは、環境問題も重要な経営課題として位置付けています。過去の高揚感が薄れる中で、地味であっても持続可能な省エネや運航効率の改善など、実行可能な取り組みが必要です。小さな努力の積み重ねが企業の信頼を構築し、顧客のニーズに応える源となるとしています。

大阪万博での存在感



今年、2025年の新年メッセージにおいて特に注目すべきは、今年4月から10月に大阪で開催される万博への参画です。商船三井は「未来の都市」パビリオンで、次世代のゼロエミッション船である「ウインドハンター」を展示します。この展示は、大阪にルーツを持つ商船三井グループにとって特別な意義を持つものであり、大阪の活力を更に引き出す要素となることが期待されています。

結びに



社長は最後に、商船三井グループの無事故を祈りつつ、全世界の従業員およびその家族の健康と幸運を願っています。このメッセージは、未来へ向けた確かな一歩を示しています。グループ全体が一丸となり、次の挑戦に向けて進んでいく姿勢が強調されました。


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