エン・ジャパンの新オフィスに見るタイルカーペットリサイクルの未来
エン・ジャパン株式会社が新たに増床したオフィスにおいて、環境に優しいタイルカーペットのリサイクルシステムが導入されました。この取り組みは、タイルカーペットの水平循環型リサイクルを実現し、環境負荷を低減することが目的です。
タイルカーペットのリサイクルの課題
これまで、多くの企業やオフィスビルで使用されてきたタイルカーペットは、そのリサイクルが非常に困難だとされてきました。具体的には、タイルカーペットは2層構造で作られており、樹脂層と繊維層が絡み合っています。このため、中間処理段階での選別作業が難しく、結果的に多くの使用済みタイルカーペットが埋め立て処理され、環境に配慮した方法が求められていました。
リファインバースの技術革新
この課題に対し、株式会社リファインバースは約20年前に技術を開発。使用済みのタイルカーペットを効率的に分離・再生処理するシステムを確立しました。これにより、廃棄されたタイルカーペットから得られる再生材料「リファインパウダー」を使って、他のタイルカーペットとして再利用することが可能となりました。
エン・ジャパンとのコラボレーション
今回、エン・ジャパンの増床オフィスにこの水平循環型リサイクルが取り入れられました。リファインバースの子会社GMSが使用済みのタイルカーペットを回収し、リファインバースでの再生を経て、SUMINOE GROUPが製造したリサイクルタイルカーペット「ECOSⓇ」がエン・ジャパンのオフィスに敷設されるというプロセスが確立されました。
この取り組みは、単に廃棄物の削減へとつながるだけでなく、資源の循環を最適化し、カーボンフットプリントの軽減にも寄与しています。また、この新しい価値創造のモデルは、今後のオフィス改装や建築プロジェクトにも適用できる可能性を秘めています。
環境配慮型のオフィス作りへの寄与
エン・ジャパンは自身のオフィス環境を通じて、環境への配慮が重要なテーマであることを強調しており、今後もこのような取り組みを広げていく意向を示しています。リファインバースやSUMINOE GROUPと協力し、持続可能な社会の実現に向けた新たなモデルを追求することで、より地域や社会全体の環境負荷を軽減する努力が期待されています。
まとめ
今回のエン・ジャパンの取り組みは、タイルカーペットだけでなく、その他の資源循環にも影響を与える重要な一歩と言えるでしょう。エン・ジャパン、リファインバース、SUMINOE GROUPの3社が連携して進めたこのプロジェクトは、未来の資源循環モデルを示すものであり、多くの企業や産業が見習うべき成功例となることが期待されます。